乾燥肌ケア
拭き取り化粧水を毎日使うと乾燥する?40代から見直したい角質ケア

拭き取り化粧水を毎日使うと、必ず乾燥するわけではありません。ただし、乾燥肌では摩擦や角質を落とす成分の重ね使いが刺激になり得ます。40代は「毎日使う」より、肌状態と製品の成分に合わせて頻度を調整することが大切です。
拭き取り化粧水は40代の乾燥肌に向いている?
「毛穴やくすみが気になるから、朝晩きちんと拭き取りたい」「古い角質を取れば化粧水が入りやすくなる気がする」。そう思って、拭き取り化粧水を毎日続けている方もいるでしょう。ところが、使った直後はさっぱりするのに、時間がたつとつっぱる、粉をふく、ヒリつく――そんな変化があると、「角質ケアを続けて大丈夫?」と不安になります。
結論から言うと、拭き取り化粧水そのものを一律に「乾燥の原因」とする根拠はありません。製品ごとに、保湿中心のもの、アルコールを含むもの、AHAなどの角質ケア成分を含むものなど処方が違うからです。また、肌への影響は、成分だけでなく、コットンでこする強さ、使用頻度、洗顔やレチノールなど他のケアとの組み合わせにも左右されます。
乾燥が気になる40代では、毎日使えるかどうかを年齢だけで決めるのではなく、「使った後の肌に乾燥・赤み・ヒリつきがないか」「角質を落とす成分を重ねていないか」を基準に考えるほうが、科学的には妥当です。
なぜ「毎日使うと乾燥する」と言われる?
理由は大きく3つあります。拭き取りによる物理的な刺激、角質ケア成分による作用、そして製品によっては乾燥感につながり得る溶剤や洗浄成分です。
コットンで拭く摩擦はどう影響する?
角質層は、肌の水分を逃がしにくくする「壁」の役割をしています。角質層をテープで繰り返し除去する研究では、除去の程度に応じて経皮水分蒸散量(TEWL)が上がることが示されています。これは拭き取り化粧水そのものを調べた研究ではありませんが、「角質を物理的に取りすぎるとバリア機能が乱れ得る」という機序を示す材料です。[PubMed:角質層のテープストリッピングとバリア機能]
また、15人の健康な成人を対象に、洗浄とタオル乾燥を比較した実験では、洗浄後にTEWLが上昇し、繰り返すほど変化が大きくなる傾向が報告されました。顔の拭き取り化粧水を直接検証した試験ではないため、そのまま同一視はできませんが、摩擦や洗浄を何度も重ねるほど肌負担が増える可能性は考慮できます。[PubMed:洗浄・乾燥方法と皮膚バリア]
AHAなどの角質ケア成分は乾燥させる?
AHA(グリコール酸、乳酸など)は、古い角質をはがれやすくする目的で化粧品に使われます。ただし「AHA=必ずバリアを壊す」という単純な話ではありません。濃度やpH、種類によって作用が変わります。
AHAの作用をまとめたレビューでは、角質や肌表面の改善に利用される一方、腫れ、灼熱感、かゆみなどの有害反応が起こり得るため注意が必要で、作用は濃度に依存すると整理されています。[PubMed:AHAの皮膚への二面的な作用]
一方、8%の4種類のAHAを健康な成人の皮膚に1日2回、4週間使用した研究では、4週時点では4種類の間でTEWLや赤みに有意差はみられず、成分によっては刺激負荷後のTEWLが低かったという結果もあります。つまり、「角質ケア成分を毎日使えば必ず乾燥する」と断定できるわけではありません。[PubMed:AHAと角質層バリア機能]
アルコール入りなら必ず乾燥する?
これも一律には言えません。アルコールの影響は、濃度、製剤全体、保湿成分、肌状態によって変わります。15人を対象にした試験では、複数のアルコールを塗布した際、皮膚水分量は低下したものの、TEWLや赤みには有意な変化がみられませんでした。[PubMed:アルコールの皮膚刺激性]
そのため、「エタノール配合=悪い」と決めつけるのではなく、使用後のつっぱり・ヒリつき・赤みが続くかを確認することが現実的です。乾燥肌で刺激を感じる場合には、使用を控えるか、より低刺激で保湿を重視した製品へ替える選択があります。
40代は角質ケアを減らしたほうがいい?
年齢だけで「40代は毎日使ってはいけない」とする根拠は十分ではありません。150人の健康な女性(18~80歳)を5群に分けて調べた研究では、年齢とTEWL・角質水分量の相関は小さく、一方で皮脂量は年齢とともに低下しました。つまり、年齢に伴う変化は一様ではありません。[PubMed:150人の女性でみた加齢と皮膚バリア]
ただし、40代になると「以前と同じケアなのに乾燥する」と感じる人が増えても不思議ではありません。皮脂量、紫外線曝露、洗顔習慣、季節、空調、ホルモン変化など複数の条件が重なり、肌が刺激に耐えにくくなる場合があるためです。ここは個人差が大きいため、「40代だから角質を落とすべきではない」ではなく、「乾燥や刺激が出たら頻度を下げる」が適切です。
「古い角質は毎日取るべき」は本当?
毎日取るべきだとする十分な医学的根拠はありません。角質層は不要物ではなく、外部刺激から守り、水分の過剰な蒸散を防ぐ皮膚バリアの重要な一部です。
「角質を取れば取るほど透明感が出る」「化粧水が浸透しやすくなる」という表現は、美容情報として広まりやすい一方、角質除去を増やすほど肌が健康になることを示すものではありません。角質ケアには肌表面をなめらかにする利点がある一方、やりすぎれば刺激になるという両面があります。
特に、拭き取り化粧水に加えて、スクラブ、ピーリング、酵素洗顔、レチノールなどを同じ日に重ねる場合は、各製品が単独では問題なくても、刺激が累積する可能性があります。この「重ね使いの総量」を見ることが大切です。
乾燥肌なら角質ケアをどう見直す?
乾燥やヒリつきがあるときは、角質をさらに落とすより、まず肌のバリアを守るケアを優先するほうが合理的です。次の順番で見直してみてください。
① いったん使用頻度を下げる:毎日から週1~3回程度へ減らし、肌の変化を確認します。適切な頻度は製品の濃度・処方で異なるため、製品表示も優先してください。
② 「こする」より「なでる」:コットンを何度も往復させず、十分な量を含ませ、圧をかけないようにします。
③ 同日に角質ケアを重ねない:AHA・BHA、スクラブ、ピーリング、刺激を感じやすいレチノイドなどの併用は、肌状態を見ながら調整します。
④ 保湿を優先する:保湿剤には、角質層の水分保持を助ける成分や、皮膚表面からの水分蒸散を抑える成分が使われます。洗顔後は時間を空けすぎず、刺激の少ない保湿剤を丁寧に塗ります。
⑤ 赤み・痛み・皮むけが続く場合は中止する:スキンケアを減らしても続く場合や、湿疹のような症状がある場合は皮膚科へ相談してください。
洗浄剤については、強い界面活性剤が角質層のタンパク質や脂質と相互作用し、つっぱり、乾燥、刺激につながり得ることがレビューで整理されています。角質ケアだけでなく、クレンジングや洗顔を含む「落とすケア全体」を見直すことも大切です。[PubMed:洗浄剤と皮膚バリア]
ツバメの巣は乾燥肌にどう関係する?
角質ケアを減らすことと、内側からの栄養を考えることは別の話ですが、ツバメの巣(Edible Bird’s Nest:EBN)については、皮膚に関する基礎研究が報告されています。
2021年の研究では、ヒト角化細胞(HaCaT)とex vivoモデルを使い、ツバメの巣の水抽出物・酵素消化物が、角質層のバリアや保湿に関わるフィラグリン、フィラグリン2の発現を増やしたと報告されました。これは人が食べたときの乾燥肌改善を直接証明した臨床試験ではなく、細胞・組織レベルの基礎研究です。[PubMed:ツバメの巣とフィラグリン発現]
また、2024年の皮膚科学レビューでは、ツバメの巣について光老化、炎症、創傷治癒、皮膚バリアなどの研究が整理されていますが、著者らは「in vitro、動物、予備的な臨床研究は有望でも、人での有効性・安全性を確認するため、さらに臨床研究が必要」と結論づけています。[PubMed:ツバメの巣の皮膚への可能性に関するレビュー]
つまり、ツバメの巣は「拭き取り化粧水による乾燥を治す食品」とはいえません。ただ、肌の健康を支える素材として研究が進んでいる段階、と理解するのが適切です。外側の刺激を減らし、保湿を基本にしながら、食生活を含めた美容習慣の一つとして検討することができます。
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ツバメの巣を毎日の美容習慣に取り入れたい方は、HESTIAPのツバメの巣ゼリーの原材料や商品情報を確認できます。研究で使われたツバメの巣抽出物と市販製品は同一ではないため、上記研究結果がHESTIAPそのものの効果を保証するものではありません。HESTIAP ツバメの巣ゼリー公式サイト(※広告です)
よくあるご質問(FAQ)
Q1.拭き取り化粧水は毎日使うと乾燥しますか?
A.必ず乾燥するとは限りません。処方や摩擦、肌状態で変わります。角質を取りすぎる刺激はバリア機能に影響し得るため、乾燥やヒリつきが出るなら頻度を下げてください。
参考文献
Löffler H, Dreher F, Maibach HI. Stratum corneum adhesive tape stripping: influence of anatomical site, application pressure, duration and removal. Br J Dermatol. 2004;151(4):746-752.
2026/09/17 出口詩朋子
Q2.40代は拭き取り化粧水を使わないほうがよいですか?
A.年齢だけで中止する必要はありません。健康な女性150人の研究では、年齢とTEWL・角質水分量の相関は小さく、皮脂量は年齢とともに低下しました。肌状態を基準に判断しましょう。
参考文献
Luebberding S, Krueger N, Kerscher M. Age-related changes in skin barrier function – quantitative evaluation of 150 female subjects. Int J Cosmet Sci. 2013;35(2):183-190.
2026/09/17 出口詩朋子
Q3.AHA配合の拭き取り化粧水は乾燥肌に使えますか?
A.使える場合もありますが、刺激には注意が必要です。AHAは濃度や種類で作用が異なり、灼熱感やかゆみなどが起こることがあります。乾燥中は低頻度から始めてください。
参考文献
Tang SC, Yang JH. Dual Effects of Alpha-Hydroxy Acids on the Skin. Molecules. 2018;23(4):863.
2026/09/17 出口詩朋子
Q4.アルコール入りの化粧水は乾燥肌には避けるべきですか?
A.一律に避ける必要はありません。15人の試験では水分量低下はみられましたが、TEWLや赤みに有意差はありませんでした。使用後につっぱりや刺激が出る場合は別の処方を検討してください。
参考文献
Löffler H, Kampf G, Schmermund D, Maibach HI. How irritant is alcohol? Br J Dermatol. 2007;157(1):74-81.
2026/09/17 出口詩朋子
Q5.乾燥しているときは角質ケアより保湿を優先すべきですか?
A.はい、乾燥や刺激があるときは保湿を優先するのが基本です。強い洗浄や角質除去は皮膚バリアへ負担をかけ得ます。症状が続く場合は角質ケアを休み、皮膚科へ相談してください。
参考文献
Ananthapadmanabhan KP, Moore DJ, Subramanyan K, Misra M, Meyer F. Cleansing without compromise: the impact of cleansers on the skin barrier and the technology of mild cleansing. Dermatol Ther. 2004;17 Suppl 1:16-25.
2026/09/17 出口詩朋子
まとめ:拭き取り化粧水は「毎日」より肌状態で決める
拭き取り化粧水を毎日使うと必ず乾燥する、という科学的根拠はありません。ただし、乾燥肌では摩擦、角質除去成分、洗顔やピーリングとの重ね使いによって刺激が増える可能性があります。40代だから一律に禁止するのではなく、乾燥・赤み・ヒリつきが出るなら頻度を下げ、保湿を優先することが大切です。
著者情報
出口 詩朋子(でぐち しほこ)
乾燥肌・シワ研究チーム 研究員
ツバメの巣研究所 研究員
ATHENA株式会社(HESTIAP 美容リサーチャー)



