乾燥肌ケア
1日2リットル水を飲むと乾燥肌は改善する?科学的エビデンスからわかる本当の水分補給

水を1日2リットル飲むだけで乾燥肌が改善するとは言い切れません。水分補給は健康に大切ですが、乾燥肌には保湿で角層のうるおいを守るケアが優先です。
この記事の要約
- 結論:水を1日2L飲むだけで乾燥肌が改善するとは言い切れません
- 根拠:6研究のレビューで肌の水分量はわずかに増えたが根拠は弱い
- 注意点:水分補給は大切だが保湿ケアの代わりにはならない
「水をたくさん飲めば肌がうるおう」と思っていませんか?
乾燥が気になると、「体の中の水分が足りないのかもしれない」と考えて、意識して水を飲むようにしている方も多いのではないでしょうか。SNSや雑誌では「毎日2リットル飲み始めたら肌が変わった」「美肌のためには水をたくさん飲むべき」といった声もよく見かけます。
40代を過ぎて、化粧水をたっぷりつけても夕方にはカサつく。そんな毎日が続くと、「せめて体の中からうるおいを補いたい」と思うのは自然なことです。毎日できるシンプルな方法ほど、試してみたくなりますよね。
ただし、「健康のために適切な水分をとること」と、「2リットル飲めば乾燥肌が改善すること」は、同じ意味ではありません。この記事では、飲む水と肌のうるおいの関係について、研究でわかっていることと、まだわかっていないことを分けて、やさしく解説します。
1日2リットル水を飲むと乾燥肌は改善する?
結論からお伝えすると、現在の研究からは「1日2リットルの水を飲めば乾燥肌が改善する」とまでは言えません。
もともと飲む水の量が少ない人では、水分を増やすことで肌の水分量がわずかに増える可能性があります。しかし、乾燥肌の症状そのものがよくなるのか、40代以降でも同じ効果があるのかは、まだ十分に確かめられていません。
乾燥肌対策として優先したいのは、飲む量を増やすことよりも、「肌から水分が逃げにくい状態をつくる」保湿ケアです。
なぜ「2リットルで乾燥肌が治る」とは言えないの?
研究をまとめると何がわかる?
2018年に発表されたシステマティックレビュー(たくさんの研究を集めて評価する方法)では、健康な大人の飲水量と肌の水分量・皮膚の働きを調べた研究を集め、最終的に6件の研究を評価しました。対象者の平均年齢は24〜56歳でした。
その結果、水分を追加でとることで、角層やより深い部分の肌の水分量が少し増えた研究がありました。特に、それまで飲む水の量が少なかった人で変化がみられやすい傾向がありました。
しかし、著者らは、研究の数が少なく、研究の方法にも限界があるため、根拠全体は弱いと評価しています。また、肌から逃げる水分の量(経皮水分蒸散量:TEWL)への影響ははっきりせず、年齢の高い人で同じ関係がみられるかもわからないとしています。
実際に水を増やした研究ではどうだった?
2015年の研究では、健康な若い女性49人を対象に、ふだんの水分摂取量を調べたうえで、1日2リットルの水を追加で約1か月飲んでもらい、肌への影響を測りました。その結果、肌の表面や深い部分の水分量などに変化がみられ、特にふだん飲む量が少ないグループで変化が大きい傾向がありました。
ただし、この研究の参加者は平均24.5歳の健康な女性が中心で、40代の乾燥肌を治すことを目的とした試験ではありません。この結果だけで「40代女性が2リットル飲めば乾燥肌が改善する」と置きかえることはできません。
肌のうるおいはどうやって保たれている?
肌のうるおいは、飲んだ水の量だけで決まるわけではありません。肌のいちばん外側にある角層では、「天然保湿因子(NMF)」が水分を抱え込み、セラミドなどの「細胞間脂質」が水分の蒸発を防ぐことで、うるおいが保たれています。
つまり、乾燥肌で大切なのは「水を入れること」だけでなく、「肌の中で水分を保ち、逃がさない仕組み」です。どんなに水を飲んでも、角層のバリアが弱っていると、水分は肌の表面から逃げていってしまいます。この仕組みについては、肌のバリア機能が低下すると乾燥するの?でくわしく解説しています。
40代で乾きやすくなるのは水不足のせい?
年齢とともに肌が乾きやすくなったと感じる背景は、「体の水分が足りないから」だけでは説明できません。18〜80歳の健康な女性150人の肌を調べたドイツの研究では、角層の水分量や肌から逃げる水分の量と年齢との関係は小さかった一方、皮脂の量は年齢とともに有意に減っていました。
つまり、40代以降の乾燥には、皮脂や角層の脂質の変化、洗い方、空気の乾燥など、さまざまな要因が重なっています。「水を飲む量が足りない」とだけ考えずに、肌のうるおいを守るケア全体を見直すことが大切です。皮脂と乾燥の関係については、乾燥肌は皮脂不足が原因?もあわせてご覧ください。
研究を一覧で比べると?
| 研究 | 対象 | わかったこと | 注意点 |
| システマティックレビュー(2018年) | 6件の研究(平均24〜56歳) | 飲水量を増やすと肌の水分量がわずかに増える可能性 | 根拠は弱く、高い年齢での効果は不明 |
| 水分追加の研究(2015年) | 健康な女性49人(平均24.5歳) | 1か月の追加で肌の水分量などが変化 | 若い女性が中心で乾燥肌の治療試験ではない |
| 美容情報の検証レビュー(2010年) | 「1日8杯の水」の説 | 肌のうるおいを保証する十分な根拠はない | 水が不要という意味ではない |
なぜ「水を2リットル飲めば美肌になる」と言われるの?
イメージしやすい説だから?
この情報が広まりやすい理由のひとつは、水が体にとって欠かせないもので、「体の中の水が増えれば、そのまま肌もうるおう」とイメージしやすいからだと考えられます。実際、水は命を保つことや体温の調節、栄養を運ぶことに欠かせません。ただ、これは私たちの見解であり、この説が広まった理由そのものを調べた研究があるわけではありません。
専門家はどう見ている?
2010年の皮膚科学の専門誌に掲載されたレビューでは、「1日に8杯の水を飲めば肌が十分にうるおう」という美容情報について、それを裏づける十分な科学的根拠は見当たらないと論じられています。
これは「水を飲まなくてよい」という意味ではありません。「特定の量を飲めば美肌になる」と言いきるための根拠が足りない、という意味です。
「2リットル」という数字はどこから来た?
「2リットル」という数字には、はっきりした出どころがないともいわれています。アメリカの医学研究所(Institute of Medicine)がまとめた水分摂取の基準では、必要な水分は「飲み水」だけでなく、お茶などの飲み物や、食事に含まれる水分も合わせた「総水分量」として考えられています。成人女性の目安量は1日約2.7リットルですが、これは食べ物からの水分も含んだ数字で、さらに活動量や気温などによって大きく変わるとされています。
つまり、「飲み水だけで毎日2リットル」を美肌の条件と考える必要はありません。もともとの目安が「食事も含めた全体の水分」であることが、誤解を生みやすい背景のひとつと考えられます。
乾燥肌のために本当に優先したいことは?
水をたくさん飲むことに期待するよりも、研究で効果が確かめられているケアを優先しましょう。
保湿剤はなぜ効果的なの?
乾燥肌(乾皮症)について専門家がまとめたポジションペーパーでは、乾燥肌のケアとして、肌の水分を増やす成分と、脂質を補ってバリアを支える成分の両方を含む保湿剤を使うことがすすめられています。
実際、乾燥肌のある健康な人を対象にしたランダム化二重盲検クロスオーバー試験では、グリセリン(水分を抱え込む成分)とワセリン(水分の蒸発を防ぐ成分)の両方を含むクリームで、肌の水分量が増え、肌から逃げる水分の量(TEWL)が減ることが確認されています。
グリセリンについては乾燥肌にグリセリンは有効?、セラミドについてはセラミドとは?でくわしく解説しています。
水分補給はどう考えればいい?
水分補給そのものは、健康のためにとても大切です。のどが渇いたら我慢せずに飲み、汗をかく季節や運動のあとはこまめに補いましょう。ただし、美肌のために無理をして大量に飲む必要はありません。食事やお茶、汁物からも水分はとれています。
今日からできる乾燥肌対策をまとめると?
| 見直すこと | 具体的な方法 | 期待できること |
| 保湿 | 洗顔・入浴後すぐに、乳液やクリームを重ねる | 角層の水分を保ち、蒸発を防ぐ |
| 水分補給 | のどが渇く前に、食事や飲み物から適量をとる | 体の健康を保つ(量は体格・気温・活動量で調整) |
| 洗い方 | ぬるめのお湯で、こすらずやさしく洗う | 肌のうるおい成分を落としすぎない |
| 室内環境 | 乾燥する季節は加湿も検討する | 肌からの水分の蒸発をおさえる |
| 皮膚科 | 赤み・強いかゆみ・ひび割れが続くとき | 乾燥以外の病気がないか確認できる |
お風呂上がりの保湿のタイミングについては、お風呂上がりの保湿は「3分以内」でないと意味がないって本当?も参考になります。
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内側からのうるおいケアにツバメの巣は役立つ?
「水を飲むだけでは肌のうるおいは変わりにくい」とわかると、それでも内側からも何かできないかと考える方もいらっしゃると思います。そこで、補足としてご紹介したいのが、食用のツバメの巣の研究です。ツバメの巣については、「食べることで肌の水分量が変わるか」を人で調べた研究が報告されています。
人での研究では肌の水分量は変わった?
2025年に報告された試験では、25〜45歳の健康な女性92人を、ツバメの巣を多くとるグループ、少なくとるグループ、とらないグループに分けて12週間比べました。その結果、多くとったグループでは、肌の水分量が22.14%改善し、弾力が5.89%改善、深いシワが18.47%減ったと報告されています。
また、2026年に中国で報告された研究では、25〜50歳の健康な大人70人を、ツバメの巣を毎日とるグループとふだんどおりの食事のグループに分け、90日間比べました。ツバメの巣のグループでは、角層の水分量や肌の弾力が改善したと報告されています。この試験はプラセボを使っておらず、ツバメの巣を扱う企業から資金提供を受けている点には注意が必要です。
一方、2022年に40〜60歳の女性86人を対象に行われたプラセボ対照試験では、シワの指標は有意に改善しましたが、肌の水分量にはプラセボとの有意な差はみられませんでした。研究によって結果が異なるため、今後の研究の積み重ねが期待されています。
肌が水分を保つ仕組みとの関係は?
2026年の研究では、マウスや細胞での実験もあわせて行われ、マウスではツバメの巣によって、肌の水分の通り道に関わる「アクアポリン5」というたんぱく質やヒアルロン酸が増えており、ツバメの巣が、肌の水分を保つ働きに関わる可能性が示されています。
ただ水を飲むだけではなく、「肌が水分を保つ力」そのものに働きかける可能性がある点で、ツバメの巣は内側からのうるおいケアとして注目されている食材です。もちろん、保湿ケアの代わりではなく、毎日のスキンケアに上乗せする選択肢として考えるのがよいでしょう。
ツバメの巣ゼリーを続けている方の声は?
肌の水分量の変化を実感された方から、こんな声をいただいています。
40代・KTさん
寒さと毎日のマスクのせいか肌あれがひどいことに。つっぱり 乾燥 かゆみ 吹出物 etc…
(中略)肌の水分量は46%。
(中略)
4週間後(1日2本)
もうかゆみもなし。ガサガサ ザラザラも気になりません♪
肌もすごくやわらかくなって化粧水つけると吸収して潤ってるって感じです♡
(中略)
20代の娘と水分量測定。娘62% 私68%♪♪(後略)
50代・Nさま
(前略)
乾燥が気にならなくなり化粧のりが良くなってきました。
(中略)
肌の水分量を測ってもらったら69%!!(娘26才は62%でした)(後略)
※上記は個人の感想です。すべての方に同じ変化や実感が生じることを示すものではありません。
毎日の保湿に加えて、体の内側からのうるおいケアも試してみたいと感じた方は、商品の詳しい内容をご覧ください。
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まとめ:1日2リットル水を飲むと乾燥肌は改善する?
1日2リットルの水を飲むだけで乾燥肌が改善するとは言い切れません。6件の研究をまとめたレビューでは、飲む水を増やすと肌の水分量がわずかに増える可能性は示されたものの、根拠は弱いと評価されています。肌のうるおいは、角層が水分を抱え込み、逃がさない仕組みで保たれています。水分補給は健康のために続けながら、乾燥肌対策としては、保湿剤で角層のうるおいを守るケアを優先しましょう。
※この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、医療上の診断・治療に代わるものではありません。
よくあるご質問(FAQ)
Q1.水をたくさん飲めば飲むほど、肌はうるおいますか?
いいえ、飲む量に比例して肌がうるおい続けるという根拠はありません。6件の研究をまとめたレビューでは、飲む水を増やすと肌の水分量がわずかに増える可能性はありましたが、根拠は弱く、ふだん飲む量が少ない人で変化が出やすい傾向でした。必要以上に大量に飲む必要はないと考えられます。
参考文献
Akdeniz M, et al. Does dietary fluid intake affect skin hydration in healthy humans? A systematic literature review. Skin Res Technol. 2018. PMID: 29392767
2026/11/06 乾燥肌・シワお悩み解決 中西 政文
Q2.水を1日2リットル飲むことに意味はないのですか?
意味がないわけではありません。水分補給は体の働きを保つために大切です。ただし、米国医学研究所の基準では、水分の目安は食事に含まれる水分も合わせた量で、活動量や気温でも変わります。「飲み水だけで2リットル」を乾燥肌改善の条件と考える必要はありません。
参考文献
Institute of Medicine. Dietary Reference Intakes for Water, Potassium, Sodium, Chloride, and Sulfate. National Academies Press. 2005.
2026/11/06 乾燥肌・シワお悩み解決 中西 政文
Q3.水分不足だと乾燥肌になりやすいのですか?
ふだんの飲水量が少ないことが、そのまま乾燥肌の原因になるとまでは確かめられていません。健康な女性49人の研究では、ふだん飲む量が少ない人ほど、水を追加したときの肌の変化が大きい傾向がありました。乾燥肌には、肌のバリアや洗い方、湿度なども関わっています。
参考文献
Palma L, et al. Dietary water affects human skin hydration and biomechanics. Clin Cosmet Investig Dermatol. 2015. PMID: 26345226
2026/11/06 乾燥肌・シワお悩み解決 中西 政文
Q4.乾燥肌には、水を飲むことと保湿のどちらが大切ですか?
乾燥肌への直接の対策としては、保湿のほうが研究の根拠がそろっています。乾燥肌の人を対象にした試験では、グリセリンとワセリンを含むクリームで、肌の水分量が増え、肌から逃げる水分が減りました。水分補給は続けながら、保湿剤でのケアを優先しましょう。
参考文献
Vaillant L, et al. Combined effects of glycerol and petrolatum in an emollient cream: A randomized, double-blind, crossover study in healthy volunteers with dry skin. J Cosmet Dermatol. 2020. PMID: 31532576
Augustin M, et al. Diagnosis and treatment of xerosis cutis – a position paper. J Dtsch Dermatol Ges. 2019. PMID: 31738016
2026/11/06 乾燥肌・シワお悩み解決 中西 政文
Q5.ツバメの巣を食べると、肌の水分量は変わりますか?
肌の水分量が改善したという人での研究があります。25〜45歳の健康な女性92人の試験では、ツバメの巣を多くとったグループで、12週間後に肌の水分量が22.14%改善しました。一方で、水分量に有意な差が出なかった試験もあるため、保湿ケアに上乗せする内側からのケアとして考えるとよいでしょう。
参考文献
Yu S, et al. The antiaging effect of edible bird’s nest on the skin of healthy women: a randomized controlled trial. Food Sci Hum Wellness. 2025. DOI: 10.26599/FSHW.2025.9250818
Kim HM, et al. Anti-Wrinkle Efficacy of Edible Bird’s Nest Extract: A Randomized, Double-Blind, Placebo-Controlled, Comparative Study. Front Pharmacol. 2022. PMID: 35355724
2026/11/06 乾燥肌・シワお悩み解決 中西 政文
著者情報
中西 政文(なかにし まさふみ)
乾燥肌・シワ研究チーム 代表
ツバメの巣研究所 所長
ATHENA株式会社 代表取締役(HESTIAP 代表)



