タンパク質不足でシワは増える?乾燥肌が気になる40代女性のためのコラーゲンと食事対策

タンパク質が極端に不足すると、肌のコラーゲン代謝に影響する可能性があります。ただし、一般的な40代女性のシワをタンパク質不足だけで説明することはできません。

鏡を見るたび、「以前より目元や口元の線が残りやすくなった」「乾燥している日は、細かなシワまで目立つ気がする」と感じることはありませんか。40代は、仕事や家事で食事が簡単になったり、体重を気にして肉や魚を控えたりと、知らないうちに食事の内容が偏りやすい時期でもあります。

そこで気になるのが「タンパク質不足とシワの関係」です。肌のハリを支えるコラーゲンはタンパク質の一種なので、「タンパク質をとらないと、すぐシワになるのでは」と考えたくなります。けれど、科学的にはもう少し丁寧に分けて考える必要があります。

この記事では、研究で分かっていることと、まだ証明されていないことを区別しながら、40代から無理なく始められる食事とスキンケアを紹介します。

タンパク質不足でシワは増える?

結論からいうと、重いタンパク質不足が皮膚の構造やコラーゲン代謝に悪影響を与えることを示す研究はあります。一方で、健康な40代女性を対象に「日常的な軽いタンパク質不足が、どの程度シワを増やすか」を直接確かめた質の高いヒト研究は十分ではありません。

そのため、「シワが増えた=タンパク質不足」と判断するのは適切ではありません。紫外線、加齢、乾燥、喫煙、表情の繰り返しなど、シワには複数の要因が関わります。ただし、必要なタンパク質を継続的に確保することは、肌をつくる材料を不足させないという意味で大切です。

東京大学の研究グループが行った2002年の動物実験では、ラットにタンパク質を含まない食事を8日間与え、背中の皮膚のコラーゲン代謝を調べました。その結果、I型・III型トロポコラーゲンと、それらをつくるためのmRNAが大きく減少し、コラーゲンの合成だけでなく分解側の仕組みにも変化がみられました。これは「強いタンパク質欠乏が皮膚コラーゲン代謝を乱し得る」ことを示す研究です。ただし、ラットにタンパク質ゼロの食事を与えた実験であり、通常の食生活を送る40代女性にそのまま当てはめることはできません。

参考文献:Oishi Y, et al. Effects of Protein Deprivation on α1(I) and α1(III) Collagen and Its Degrading System in Rat Skin. Biosci Biotechnol Biochem. 2002.

なぜタンパク質が肌に必要?

皮膚の内側にある「真皮」には、肌の形を支えるコラーゲン線維が豊富にあります。コラーゲンは多数のアミノ酸がつながってできたタンパク質で、特にグリシン、プロリンなどを多く含みます。食事からとったタンパク質は消化によってアミノ酸や小さなペプチドに分解され、全身のさまざまな組織で使われます。

ここで大切なのは、「肉や魚を食べれば、そのタンパク質がそのまま顔のコラーゲンになる」という仕組みではないことです。体は必要に応じてアミノ酸を配分し、皮膚だけでなく筋肉、酵素、免疫に関わる物質など多くの用途に使います。だからこそ、特定の美容食品だけに頼るより、毎日の食事全体で材料を切らさないことが基本になります。

参考文献:Silva S, et al. Impact of nutrition on skin wound healing and aesthetic outcomes: A comprehensive narrative review. JPRAS Open. 2024.

40代の肌では何が起こる?

40代になると、タンパク質の摂取量とは別に、加齢そのものによる皮膚コラーゲンの変化も重なってきます。つまり「食べればすべて元に戻る」という単純な問題ではありません。

20〜60歳の女性76人を対象に、手術時に採取した紫外線の影響を受けにくい腹部の皮膚を調べた研究では、皮膚のコラーゲン量は40代以降で年齢とともに有意に低下していました(P<0.001)。また閉経後にも有意な低下がみられています。これは40代以降の肌では、栄養だけでなく年齢やホルモン環境の変化も考慮する必要があることを示します。

参考文献:Castelo-Branco C, et al. Relationship between skin collagen and bone changes during aging. Maturitas. 1994.

したがって、タンパク質は「シワを消す成分」ではなく、肌を含む体の組織を維持するために必要な基礎栄養素として考えるのが適切です。

タンパク質不足になりやすい食習慣は?

食事を振り返るときは、「タンパク質が多そうな食品を食べたか」よりも、朝・昼・夕のそれぞれに主菜があるかを見ると分かりやすくなります。次のような食べ方が何日も続いているなら、摂取量が少なくなっていないか確認してみましょう。

  • 朝食がコーヒーとパンだけ、または朝食を抜くことが多い。
  • 昼食が麺類・おにぎり・菓子パンだけで終わることが多い。
  • ダイエットのために、肉・魚・卵・大豆製品をまとめて減らしている。
  • 忙しい日は野菜中心で済ませ、主菜を用意しないことが多い。
  • 体重減少が続いている、食欲が落ちている、食事量そのものが減っている。

ただし、これらに当てはまるからといって必ずタンパク質不足とは限りません。食事量、体格、活動量、健康状態によって必要量は変わります。

シワ対策のためにタンパク質をどう食べる?

最も現実的なのは、特別な美容食を追加する前に「毎食、タンパク質を含む主菜を1つ置く」ことです。肉・魚・卵・牛乳・ヨーグルトなどの動物性食品と、豆腐・納豆・豆類などの植物性食品を組み合わせると、食事全体の栄養も整えやすくなります。

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、成人女性のたんぱく質推奨量は1日50gとされています。これは美容のための特別な量ではなく、健康維持のための基準です。また、必要量は個人差があるため、「50gを超えれば超えるほど肌によい」という意味ではありません。

参考文献:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

1.朝食に「1品足す」

パンや果物だけなら、卵、ヨーグルト、牛乳・豆乳、納豆など、続けやすい食品を1つ足します。朝から完璧な定食をつくる必要はありません。

2.昼食は「炭水化物だけ」を避ける

麺やおにぎりだけになりやすい日は、魚・鶏肉・卵・豆腐などが入った副菜や惣菜を組み合わせます。コンビニでも「主食+主菜」を意識するだけで選び方が変わります。

3.夕食にまとめすぎない

1日のタンパク質を夕食だけで一気に補おうとせず、3食に分けるほうが習慣化しやすく、食事全体も整えやすくなります。

4.食事が十分ならプロテインは必須ではない

プロテインは食品から不足する分を補う手段の一つです。通常の食事で必要量を確保できる人が、美容のためだけに大量摂取する必要性は示されていません。腎臓病などでタンパク質量の調整を指示されている方は、自己判断で増やさず医師や管理栄養士に相談してください。

タンパク質と一緒に意識したい栄養素は?

コラーゲンをつくる過程では、タンパク質の材料だけでなく、ビタミンCも重要です。ビタミンCはコラーゲン分子を安定させる酵素反応の補助役として働きます。

皮膚とビタミンCに関するレビューでは、ヒト皮膚由来の線維芽細胞を用いた複数の基礎研究で、ビタミンCがコラーゲン合成や関連遺伝子の発現を支えることがまとめられています。一方、ビタミンCを多くとればシワが必ず減る、という意味ではありません。欠乏を避け、果物や野菜を含むバランスのよい食事を整えることが基本です。

参考文献:Pullar JM, et al. The Roles of Vitamin C in Skin Health. Nutrients. 2017.

食事以外では何をする?

シワを考えるうえで、タンパク質の摂取だけに集中しすぎないことも大切です。研究の裏付けが比較的強い対策の一つが、紫外線から肌を守ることです。

オーストラリアの55歳未満の成人903人を対象にした無作為化比較試験では、広範囲の紫外線を防ぐ日焼け止めを毎日使用する群と、必要に応じて使用する群を約4.5年間比較しました。毎日使用した群は、必要時使用群より皮膚老化の進行が24%少なかったと報告されています(相対オッズ0.76、95%信頼区間0.59〜0.98)。

参考文献:Hughes MCB, et al. Sunscreen and prevention of skin aging: a randomized trial. Ann Intern Med. 2013.

毎日の対策としては、日焼け止め、帽子や日傘などを生活に合わせて組み合わせましょう。乾燥が強い場合は、刺激の少ない洗顔と保湿も大切です。食事は「材料を整えるケア」、紫外線対策や保湿は「外側から守るケア」と考えると、どちらか一方に偏りにくくなります。

コラーゲンサプリを飲めばよい?

「タンパク質=コラーゲン」と考えると、コラーゲンサプリを選びたくなるかもしれません。しかし、現在の研究は一枚岩ではありません。

2025年に発表されたメタ解析では、23件の無作為化比較試験、合計1,474人を解析したところ、全研究をまとめると肌の水分量、弾力、シワに改善がみられました。しかし、製薬企業などから資金提供を受けていない研究だけに限定すると、有意な効果は確認されませんでした。また、高品質と評価された研究でも明確な効果は確認されず、著者らは「皮膚老化の予防・治療を支持する臨床エビデンスは現時点でない」と結論づけています。

参考文献:Myung SK, Park Y. Effects of Collagen Supplements on Skin Aging: A Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials. Am J Med. 2025.

したがって、まず普段の食事で必要なタンパク質を確保し、サプリメントは「必須」ではなく補助的な選択肢として考えるのが無理のない順番です。

ツバメの巣はシワにどう関係する?

ここまでの対策を整えたうえで、「食事や紫外線対策とは別に、内側からの美容ケアも取り入れたい」と感じる方には、ツバメの巣という選択肢があります。ただし、まず明確にしておきたいのは、ツバメの巣を「タンパク質不足を補う食品」と位置づける根拠はありません。タンパク質不足への基本対策は、あくまで毎日の食事です。

一方、ツバメの巣エキスそのものについては、シワを評価したヒト試験があります。2022年に発表された無作為化二重盲検プラセボ対照試験では、目元にシワのある40〜60歳女性を対象に、ツバメの巣エキス100mgを1日1回、12週間摂取する群とプラセボ群に分けました。解析対象は86人で、各群43人でした。

12週間後、機器で測定した複数のシワ指標はツバメの巣エキス群でプラセボ群より有意に低下しました。一方、肌の弾力と水分量については、群間の有意差は確認されませんでした。有害反応は両群で報告されませんでした。つまり、この研究から言えるのは「特定のツバメの巣エキスを12週間摂取した条件で、シワ指標に改善がみられた」という範囲です。乾燥肌やタンパク質不足が改善したと結論づけることはできません。

参考文献:Kim HM, et al. Anti-Wrinkle Efficacy of Edible Bird’s Nest Extract: A Randomized, Double-Blind, Placebo-Controlled, Comparative Study. Front Pharmacol. 2022.

ツバメの巣ゼリーを取り入れるなら?

シワ対策の土台は、十分な食事、紫外線対策、保湿です。その土台を続けながら「毎日の美容習慣として、ツバメの巣も試してみたい」という方は、続けやすさや原材料、含まれる成分などを確認したうえで選ぶとよいでしょう。

なお、上で紹介した臨床試験で使用されたツバメの巣エキスと、市販されているすべてのツバメの巣食品が同一とは限りません。研究結果は個別商品の効果を保証するものではない点も理解しておきましょう。

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シワ対策で覚えておきたいことは?

  • 極端なタンパク質不足は皮膚コラーゲン代謝に影響し得ますが、健康な40代女性の軽い不足が直接シワを増やすとするヒトの証拠は十分ではありません。
  • 40代以降は加齢による皮膚コラーゲンの減少も重なるため、食事だけでシワを説明しないことが大切です。
  • まずは毎食にタンパク質を含む主菜を置き、野菜・果物なども含めて食事全体を整えましょう。
  • 外側からは紫外線対策と保湿を続けることが重要です。

ツバメの巣エキスにはシワ指標を調べたヒト試験がありますが、タンパク質不足を補う目的の食品ではありません。

よくあるご質問(FAQ)

Q1.タンパク質不足になると必ずシワが増えますか?

いいえ。タンパク質が不足すれば必ずシワが増える、と示した臨床エビデンスはありません。
タンパク質は皮膚を構成する重要な栄養素で、コラーゲンもタンパク質の一種です。重度のタンパク質・エネルギー低栄養では、皮膚にもさまざまな異常が起こることが知られています。
実際、タンパク質・エネルギー低栄養の子どもの皮膚を組織学的に調べた研究では、正常な子どもと比較して皮膚のコラーゲン量の減少が確認され、栄養状態の回復後には一部の変化が改善しました。
ただし、これは重度の栄養不良を対象とした研究です。一般的な40代女性で、食事のタンパク質が少し不足しただけで直接シワが増えることを示したものではありません。
また、シワには加齢によるコラーゲン合成の低下だけでなく、紫外線による光老化、乾燥、喫煙、表情などさまざまな要因が関係します。
したがって、「シワ=タンパク質不足」と考えるのではなく、必要なタンパク質を食事から確保しながら、紫外線対策や保湿なども組み合わせて考えることが大切です。
参考文献
Thavaraj V, Sesikeran B. Histopathological changes in skin of children with clinical protein energy malnutrition before and after recovery. J Trop Pediatr. 1989;35(3):105-108.
Wong CY, Chu DH. Cutaneous signs of nutritional disorders. Int J Womens Dermatol. 2021;7(5 Pt A):647-652.
Chung JH, Seo JY, Choi HR, et al. Modulation of skin collagen metabolism in aged and photoaged human skin in vivo. J Invest Dermatol. 2001;117(5):1218-1224.
2026/08/28 出口詩朋子

Q2.40代女性は1日にどのくらいタンパク質をとればよいですか?

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、30〜49歳女性のタンパク質の推奨量は1日50gです。また、総エネルギー摂取量に占めるタンパク質の目標量は13〜20%エネルギーとされています。
ただし、「50g」はすべての40代女性にとって最適な量を意味するものではなく、集団を対象にした栄養基準です。
必要な量は、体格、食事全体のエネルギー量、身体活動量などによって変わります。また、妊娠中や授乳中には付加量が設定されています。
そのため、健康な40代女性であれば、まず1日50gという推奨量を一つの目安として、毎日の食事の中で不足しないようにすることが大切です。
「美容のためにタンパク質を大量に摂れば、その分コラーゲンや肌が増える」という根拠はありませんので、必要以上に増やす必要はありません。
参考文献
厚生労働省. 日本人の食事摂取基準(2025年版)策定検討会報告書 各論「たんぱく質」.
厚生労働省. 日本人の食事摂取基準(2025年版).
2026/08/28 出口詩朋子

Q3.肉を食べないとタンパク質不足になりますか?

いいえ。肉を食べなくても、ほかの食品から必要なタンパク質を摂ることはできます。
厚生労働省では、タンパク質を多く含む食品として、肉だけでなく、魚、卵、豆・大豆製品などを挙げています。牛乳・乳製品も良質なタンパク質の供給源になります。
例えば、魚、卵、牛乳やヨーグルトなどの乳製品、豆腐、納豆、大豆、その他の豆類などを組み合わせることで、肉を食べない人でもタンパク質を確保できます。
タンパク質は20種類のアミノ酸から構成されており、食品によってアミノ酸の構成や体内での利用率が異なります。そのため、特定の食品一つだけに頼るより、さまざまな食品を組み合わせて食べることが大切です。
「肌のためには肉を食べなければならない」と考える必要はありません。
参考文献
厚生労働省 e-ヘルスネット. たんぱく質.
厚生労働省. 「6つの基礎食品」について.
2026/08/28 出口詩朋子

Q4.プロテインやコラーゲンサプリを飲んだほうがよいですか?

食事から必要なタンパク質を摂れているのであれば、プロテインやコラーゲンサプリメントは必須ではありません。
プロテイン製品は、タンパク質そのものを補給する食品です。そのため、食事だけでは必要量を確保しにくい場合には、不足分を補う手段の一つになります。
一方、コラーゲンサプリメントは少し事情が異なります。
これまでの無作為化比較試験をまとめた研究では、コラーゲンペプチドの摂取によって肌の水分量や弾力が改善したという結果が報告されています。2023年の26件・1,721人を対象としたメタ解析でも、肌の水分量と弾力の改善が認められました(この解析ではシワは評価項目に含まれていません)。
しかし、2025年に発表された23件・1,474人の無作為化比較試験をまとめたメタ解析では、全研究を合わせると肌の水分量・弾力・シワに改善がみられた一方、質の高い研究だけ、または製薬企業から資金提供を受けていない研究だけに限定すると、明確な効果は確認されませんでした。
さらに2026年のシステマティックレビューでも、多くの試験で改善は報告されているものの、臨床エビデンスには依然としてばらつきがあると評価されています。
したがって、プロテインは食事で足りないタンパク質を補う手段、コラーゲンサプリは肌への効果が研究されているものの結論がまだ一定していない美容食品、と分けて考えると分かりやすいでしょう。
美容目的なら、まず日常の食事と紫外線対策・保湿を基本にし、コラーゲンサプリは費用や研究内容に納得できる場合に補助的に取り入れるのが適切です。
参考文献
厚生労働省 e-ヘルスネット. たんぱく質.
Pu SY, Huang YL, Pu CM, et al. Effects of Oral Collagen for Skin Anti-Aging: A Systematic Review and Meta-Analysis. Nutrients. 2023;15(9):2080.
Myung SK, Park Y. Effects of Collagen Supplements on Skin Aging: A Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials. Am J Med. 2025;138(9):1264-1277.
Bassila C, Bassila JC, Slim M. Efficacy and safety of hydrolyzed collagen supplementation on skin health outcomes: a systematic literature review of randomized controlled trials. Eur J Clin Nutr. 2026.
2026/08/28 出口詩朋子

Q5.ツバメの巣を食べればタンパク質不足とシワを同時にケアできますか?

「タンパク質不足とシワを同時にケアできる」とは言えません。
タンパク質不足への基本的な対策は、毎日の食事から必要な量のタンパク質を確保することです。厚生労働省では30〜49歳女性の推奨量を1日50gとしており、肉、魚、卵、大豆製品、乳製品など、さまざまな食品から摂取できます。
一方、ツバメの巣については、シワを評価したヒト臨床試験があります。
40〜60歳の女性を対象とした無作為化二重盲検プラセボ対照試験では、ツバメの巣抽出物100mgを1日1回、12週間摂取した群で、プラセボ群と比較してシワの指標に有意な改善が報告されています(105人が登録され、解析対象は各群43人ずつの計86人)。
しかし、この研究はタンパク質不足の人を対象とした研究ではなく、タンパク質の栄養状態が改善したかどうかも評価していません。また、試験で使用されたツバメの巣抽出物100mgを、1日に必要な50g前後のタンパク質を補う食品と考えることも適切ではありません。
したがって、タンパク質不足への対策は毎日の食事、ツバメの巣はシワなど美容面についてヒト研究が行われている食品、と役割を分けて考えることが大切です。
ツバメの巣を美容習慣として取り入れる場合も、食事のタンパク質源の代わりではなく、基本的な食生活やスキンケアに加える補助的な選択肢として考えるのが適切でしょう。
参考文献
厚生労働省. 日本人の食事摂取基準(2025年版)策定検討会報告書 各論「たんぱく質」.
Kim HM, Lee YM, Kim EH, et al. Anti-Wrinkle Efficacy of Edible Bird’s Nest Extract: A Randomized, Double-Blind, Placebo-Controlled, Comparative Study. Front Pharmacol. 2022;13:843469.
2026/08/28 出口詩朋子

著者情報
出口 詩朋子(でぐち しほこ)
乾燥肌・シワ研究チーム 研究員
ツバメの巣研究所 研究員
ATHENA株式会社(HESTIAP 美容リサーチャー)

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