「インナードライ肌」って本当にあるの?皮脂が多いのに乾燥する肌を科学的根拠から解説

「インナードライ肌」は医学的な診断名ではありません。ただし、皮脂が多いのに角層の水分が少ない状態は研究で確かめられていて、現象としてはあると考えられます。

この記事の要約

  • 結論:医学用語ではないが、皮脂が多く水分が少ない状態はある
  • 根拠:脂性肌と感じる女性のほうが角層の水分量が低かった研究
  • 注意点:「乾燥の反動で皮脂が増える」は確かめられていない

テカるのに乾燥するのは、私の肌がおかしいから?

「朝の洗顔のあとは頬がつっぱるのに、お昼すぎにはおでこと鼻がテカテカ」「保湿をするとベタつくけれど、しないと口元が粉をふく」。40代になって、こんな“乾燥と脂っぽさが同時にある感じ”に戸惑っている方は少なくありません。

若いころは「脂性肌」か「乾燥肌」かのどちらかだと思っていたのに、今の肌はどちらにも当てはまらない気がする。そんなときによく目にするのが「インナードライ肌」という言葉です。「表面はベタつくのに、内側は乾いている肌」と説明されることが多く、「私の肌はこれかも」と感じた方もいるでしょう。

一方で、SNSや一部の解説では「インナードライなんて存在しない」「化粧品を売るための言葉」という意見も見かけます。どちらを信じればいいのか、わからなくなってしまいますよね。

この記事では、「インナードライ肌は本当にあるのか」という疑問を、皮脂と角層の水分を実際に測った研究から整理します。ベタつく肌の具体的な保湿のしかたやアイテムの選び方は、肌がベタついているなら保湿は不要?でくわしく解説しています。

「インナードライ肌」は本当にある?

結論からお伝えすると、「インナードライ」という言葉は、皮膚科の医学的な診断名ではありません。決まった定義や診断の基準があるわけではなく、主に美容の分野で使われている呼び方です。

ただし、言葉が示している「皮脂が多いのに、角層(かくそう:肌のいちばん外側の薄い層)の水分が少ない」という状態そのものは、研究で確かめられています。皮脂の量と角層の水分量は別々に測ることができ、「皮脂は多いけれど水分は少ない」という人がいることがわかっているのです。

つまり、「名前は医学用語ではないけれど、言葉が指している肌の状態はある」と考えるのが、今の研究に沿った答えです。

なぜ「状態としてはある」といえる?

そもそも医学ではどう呼ぶ?

医学では、肌が乾燥してカサついた状態を「乾皮症(かんぴしょう)」と呼びます。皮膚科の専門家がまとめた指針でも、乾皮症は角層の水分や脂質が不足し、バリアの働きが弱まった状態として扱われています。

参考:Augustin M, et al. Diagnosis and treatment of xerosis cutis – a position paper. J Dtsch Dermatol Ges. 2019. PMID: 31738016

一方、「皮脂が多いのに乾燥している」ことを指す医学的な病名はありません。皮膚科では、「インナードライ」と名前をつけるより、皮脂の量、角層の水分量、肌から逃げる水分の量などを、それぞれ別の目安として見ていきます。

皮脂と角層の水分はどう違う?

皮脂は、毛穴の奥にある「皮脂腺(ひしせん)」から出てくる脂で、主に肌の表面をおおっています。一方、乾燥肌で問題になる「水分」は、角層の中に抱えこまれている水のことです。

肌の水分をたもつ仕組みをまとめたレビュー(複数の研究をまとめた論文)では、角層の水分は、角層の細胞の中にある「天然保湿因子(NMF:水を抱えこむ成分)」と、細胞と細胞のすき間をうめる「細胞間脂質(セラミドなど)」によってたもたれていると説明されています。皮脂はこの仕組みの中心ではありません。

参考:Verdier-Sévrain S, Bonté F. Skin hydration: a review on its molecular mechanisms. J Cosmet Dermatol. 2007. PMID: 17524122

研究の世界でも、角層の水分量と皮脂の量は、ふつう別々の機器で測られています。2016年には、光を使って水分と皮脂を同時に、しかも区別して測る方法が報告され、それぞれの専用機器の値とよく一致したとされています。水分と皮脂が「別のもの」として測れることを示す一例です。

参考:Ezerskaia A, et al. Quantitative and simultaneous non-invasive measurement of skin hydration and sebum levels. Biomed Opt Express. 2016. DOI: 10.1364/BOE.7.002311

皮脂が多いのに水分が少ない人はいる?

実際に測った研究があります。タイの健康な女性を、自分の肌を「脂性肌」と感じている人と「乾燥肌」と感じている人に分け、顔の皮脂の量と角層の水分量を測りました。その結果、脂性肌のグループは皮脂の量が乾燥肌のグループより多かった一方、角層の水分量はむしろ脂性肌のグループのほうが低く、皮脂の量と水分量の間には「一方が多いほど、もう一方は少ない」という関係(負の相関)がみられました。

参考:Thadanipon K, Kitsongsermthon J. Comparative study into facial sebum level, pore size, and skin hydration between oily-skinned and dry-skinned Thai women. Skin Res Technol. 2020. PMID: 31562649

これは特定の国の女性を一度だけ測った観察研究なので、すべての人に当てはまるとはいえません。それでも、「脂っぽい肌なら水分も十分」とは限らないことを示す、わかりやすいデータです。

顔の場所や季節でも違う?

同じ人の顔でも、場所によって状態はかなり違います。女性を対象に、顔の5か所の皮脂を1年を通して季節ごとに測った研究では、おでこ・鼻・あごは頬より皮脂が多く、夏にもっとも多くなりました。研究者らは、この「場所と季節による違い」をふまえて混合肌を考えるべきだと提案しています。

参考:Youn SW, et al. Regional and seasonal variations in facial sebum secretions: a proposal for the definition of combination skin type. Skin Res Technol. 2005. PMID: 15998330

角層の水分量も、体の場所によって差があります。健康な大人を対象にした19の研究をまとめた解析では、顔はほかの場所より水分が多い傾向がありつつ、顔の中でも場所によって水分量が違っていました。

参考:Samadi A, et al. Stratum corneum hydration in healthy adult humans according to the skin area, age and sex: a systematic review and meta-analysis. J Eur Acad Dermatol Venereol. 2022. PMID: 35681001

「Tゾーンはテカるのに、頬や口元はカサつく」という状態は、こうした場所ごとの違いが重なって起こっていると考えられます。

年齢を重ねると皮脂と水分は同じように変わる?

18〜80歳の健康な女性150人を調べた研究では、皮脂の量は年齢とともにはっきり減っていきました。ところが、角層の水分量や肌から逃げる水分の量(TEWL:経皮水分蒸散量)は、年齢との関係がとても小さいという結果でした。

参考:Luebberding S, et al. Age-related changes in skin barrier function – quantitative evaluation of 150 female subjects. Int J Cosmet Sci. 2013. PMID: 23113564

皮脂と水分は、年齢に対しても同じ動きをするわけではありません。この点からも、両者を別々に考える必要があるといえます。

研究を一覧にすると?

研究対象わかったこと
脂性肌と乾燥肌の比較(2020年)タイの女性脂性肌のほうが皮脂は多く、角層の水分は低い
顔の皮脂の場所・季節差(2005年)女性の顔5か所を1年間おでこ・鼻・あごは頬より多く、夏に増える
角層水分の場所の違い(2022年)19研究のまとめ顔の中でも場所で水分量が違う
年齢と肌の指標(2013年)18〜80歳の女性150人皮脂は年齢で減るが、水分はあまり変わらない

「インナードライなんて存在しない」という意見が出るのはなぜ?

言葉に医学的な定義がないから?

これは事実としていえることです。「インナードライ」には、どのくらい皮脂が多く、どのくらい水分が少なければ当てはまるのか、という決まった基準がありません。そのため、医学的な立場から「そういう肌質の病名はない」と説明されることがあり、それが「存在しない」と受け取られている面があると考えられます。

ただし、「名前に定義がない」ことと「その状態が起こらない」ことは別の話です。上で紹介したように、皮脂が多いのに水分が少ない状態は、実際に測られています。

化粧品の宣伝でよく使われるから?

「インナードライ肌向け」とうたう化粧品が多いため、「売るための言葉では」と感じる方がいるのも自然なことです。言葉の広がりに美容業界の発信が関わっている可能性はありますが、これを確かめた研究があるわけではなく、ひとつの見解です。大切なのは、言葉の出どころより「自分の肌で今なにが起きているか」を見ることでしょう。

「皮脂が多ければうるおう」は間違い?

「皮脂は天然のクリームだから、脂っぽい肌は乾燥しない」という考え方にも、まったく根拠がないわけではありません。皮脂腺がほとんどないマウスを調べた研究では、角層の水分量が半分以下に下がり、皮脂が分解されてできるグリセリン(保湿成分)が角層の水分に関わっていると報告されています。

参考:Fluhr JW, et al. Glycerol regulates stratum corneum hydration in sebaceous gland deficient (asebia) mice. J Invest Dermatol. 2003. PMID: 12713573

ただし、これは動物での研究です。人では、上のタイの女性の研究のように、皮脂が多くても角層の水分が少ない例が報告されています。「皮脂は肌のうるおいに少し関わることはあっても、皮脂の量だけでは水分の状態は決まらない」と考えるのがよさそうです。

「乾燥すると皮脂が増える」は本当?

「インナードライ」の説明では、「肌が乾燥すると、それを補おうとして皮脂がたくさん出る」と言われることがよくあります。しかし、「角層が乾いたことが原因で、皮脂の量が増える」ことを人ではっきり確かめた研究は見当たりませんでした。今のところは、ひとつの説明として受け止めるのがよいでしょう。

皮脂の量は、顔の場所、季節、年齢、ホルモンなど、さまざまな条件で変わります。米国皮膚科学会は、脂っぽい肌に強い洗顔料を使うと刺激になり、かえって皮脂が増えることがあると注意をうながしていますが、これも乾燥そのものが原因と示したものではありません。

参考:American Academy of Dermatology. How to control oily skin.(Webサイト)

「乾燥しているのにテカる」という実感があると、「乾燥の反動で皮脂が出た」と考えたくなります。けれども実際には、「もともと皮脂が多い場所」と「水分が少ない状態」が同時にあるだけ、ということもあります。原因と結果を決めつけないことが、ケアを選ぶうえでも大切です。

「インナードライかも」と思ったら、何をすればいい?

名前にこだわる必要はありませんが、「皮脂が多いのに乾燥している」と感じるなら、その状態に合ったケアをすることには意味があります。ポイントは、「皮脂を取りすぎない」「水分をたもつ保湿を省かない」「場所ごとに分けて考える」の3つです。

洗い方はどう見直す?

米国皮膚科学会は、脂っぽい肌の人に向けて、洗顔は1日2回までと汗をかいたあとにすること、肌をこすらないこと、「乾かす」タイプの強い洗顔料ではなく、やさしい洗顔料を使うことをすすめています。テカリが気になるときは、あぶらとり紙を数秒そっと押し当てる方法も紹介されています。

参考:American Academy of Dermatology. How to control oily skin.(Webサイト)

皮脂を落とそうと何度も洗ったり、ゴシゴシこすったりすると、角層のうるおいまで失われやすくなります。洗顔料の選び方は、洗顔とメイクで乾燥肌になる?も参考にしてください。

保湿は続けたほうがいい?

はい。乾燥の症状がある80人を対象にしたランダム化二重盲検試験では、6種類の保湿剤のいずれかを1日2回、4週間使ったところ、どの保湿剤でも乾燥の症状と肌の測定値が有意に改善しました。研究者らは、特定の成分より、保湿を規則正しく続けることが大切だと述べています。

参考:Shim JH, et al. Moisturizers are effective in the treatment of xerosis irrespectively from their particular formulation: results from a prospective, randomized, double-blind controlled trial. J Eur Acad Dermatol Venereol. 2016. PMID: 26563519

また、平均年齢約55歳の乾燥肌の24人で、すねの片方にセラミド配合のクリーム、もう片方に別のクリームを28日間塗りくらべた試験では、セラミド配合の側で角層の水分量や肌から逃げる水分の量などがよりよく改善しました。顔を調べた研究ではありませんが、角層のすき間をうめる成分を意識した保湿の参考になります。

参考:Lueangarun S, et al. The 24-hr, 28-day, and 7-day post-moisturizing efficacy of ceramides 1, 3, 6-II containing moisturizing cream compared with hydrophilic cream on skin dryness and barrier disruption in senile xerosis treatment. Dermatol Ther. 2019. PMID: 31585489

ベタつくのが苦手な方は、重いクリームをたっぷり塗る必要はありません。軽い質感の保湿剤を薄くのばすだけでも、保湿を続けることはできます。テクスチャーの選び方は、肌がベタついているなら保湿は不要?にまとめています。

場所ごとにどう分ける?

顔全体を「脂性肌」「乾燥肌」とひとつに決めず、場所ごとに塗る量を変えるのが現実的です。頬や口元、目元など乾きやすい場所にはしっかり、おでこや鼻などテカりやすい場所には少なめに、という分け方なら、ベタつきを抑えながら乾燥にも対応できます。バリアの仕組みは、肌のバリア機能が低下すると乾燥するの?でくわしく解説しています。

今日からの見直しポイントは?

よくある考え研究からわかることおすすめの考え方
インナードライは医学的な肌質医学的な診断名ではない名前より肌の状態を見る
脂っぽい肌は水分も十分皮脂が多くても水分が低い例があるテカっても保湿は省かない
乾燥すると皮脂が増える人ではっきり確かめた研究は見当たらない原因を決めつけない
皮脂はしっかり落とすべき強い洗顔は刺激になりうるやさしく、1日2回までを目安に
顔全体を同じケアでよい場所や季節で皮脂も水分も違う頬はしっかり、Tゾーンは少なめに

なお、赤み、強いかゆみ、ヒリヒリ、皮むけ、くり返すニキビなどがある場合は、乾燥だけでなく、皮膚炎などが関わっていることもあります。自分で「インナードライ」と決めつけず、皮膚科で相談してください。

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皮脂と乾燥が気になる肌に、ツバメの巣はどう役立つ?

皮脂を取りすぎず、保湿を続けることがケアの土台です。そのうえで、「外側のケアに加えて、体の内側からも角層のうるおいを支えたい」と考える方に知っていただきたいのが、食用のツバメの巣です。「インナードライ」の状態そのものを調べた研究はまだありませんが、ツバメの巣と肌のうるおいについては、人での研究が積み重ねられています。

人での研究では肌の水分はどうなった?

2026年に報告された研究では、25〜50歳の健康な大人70人を、ツバメの巣を毎日食べるグループと、ふだんどおりの食事のグループに無作為に分け、90日間比べました(69人が最後まで参加)。その結果、ツバメの巣のグループでは、角層の水分量や肌の弾力、つやが改善したと報告されています。

参考:Zhang W, et al. Dietary edible bird’s nest improves skin hydration by upregulating EGFR-AQP5 pathway. J Funct Foods. 2026.

この研究は、評価する人にはどちらのグループかわからないようにしていましたが、プラセボ(見た目が同じ偽物の食品)は使っておらず、ツバメの巣を扱う企業から資金提供を受けています。結果は、こうした点もふまえて受け止める必要があります。

一方、2022年の韓国のランダム化二重盲検プラセボ対照試験では、40〜60歳の女性(解析対象86人)がツバメの巣抽出物またはプラセボを1日1回、12週間とりました。シワの指標はプラセボより有意に改善しましたが、肌の水分量と弾力には、グループ間で有意な差はみられませんでした。

参考:Kim HM, et al. Anti-Wrinkle Efficacy of Edible Bird’s Nest Extract: A Randomized, Double-Blind, Placebo-Controlled, Comparative Study. Front Pharmacol. 2022. PMID: 35355724

うるおいを抱える仕組みへの研究は?

角層の水分をたもつ天然保湿因子のもとになるのが、「フィラグリン」というたんぱく質です。2021年の研究では、人の皮膚の角化細胞(表皮をつくる細胞)にツバメの巣の抽出物を加えたところ、フィラグリンが増えたと報告されています。これは細胞での実験で、食べた人の肌で同じことが起こると確かめたものではありませんが、「皮脂ではなく、角層そのものが水分を抱える力」に関わる研究として注目されています。

参考:Lai QWS, et al. Edible Bird’s Nest, an Asian Health Food Supplement, Possesses Moisturizing Effect by Regulating Expression of Filaggrin in Skin Keratinocyte. Front Pharmacol. 2021. PMID: 34354585

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ツバメの巣ゼリーを続けている方の声は?

つっぱりと吹き出物の両方に悩んでいた40代の方から、こんな声をいただいています。


40代・KTさん

寒さと毎日のマスクのせいか肌あれがひどいことに。つっぱり 乾燥 かゆみ 吹出物 etc…

(中略)

3週間後(1日2本)肌のやわらかさ実感♡ 手荒れも良くなって化粧水つける時スルスルと指がすべります。吹出物もなくなりました♪

4週間後(1日2本)もうかゆみもなし。ガサガサ ザラザラも気になりません♪ 肌もすごくやわらかくなって化粧水つけると吸収して潤ってるって感じです♡ 化粧くずれしなくなりました♪(後略)


※上記は個人の感想です。すべての方に同じ変化や実感が生じることを示すものではありません。

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まとめ:「インナードライ肌」って本当にあるの?

「インナードライ肌」は医学的な診断名ではなく、決まった定義もありません。ただし、言葉が指す「皮脂が多いのに角層の水分が少ない」状態は、研究で確かめられています。タイの女性を対象にした研究では、脂性肌と感じる人のほうが皮脂は多いのに角層の水分は低く、女性150人の研究でも、皮脂は年齢で減る一方、水分はあまり変わりませんでした。皮脂と水分は別のものなのです。一方、「乾燥の反動で皮脂が増える」という説明は、人ではっきり確かめられていません。名前にとらわれず、やさしく洗い、場所ごとに量を変えながら保湿を続けることが、テカりと乾燥が同時にある肌へのいちばん確かなケアです。

※本記事は美容・健康に関する一般的な情報提供を目的としています。皮膚症状の診断・治療を目的とするものではありません。強い赤み、かゆみ、湿疹、くり返すニキビなどが続く場合は医療機関にご相談ください。

よくあるご質問(FAQ)

Q1.「インナードライ肌」は医学的な病名ですか?

いいえ、医学的な診断名ではなく、決まった定義もありません。ただし、言葉が指す状態はあります。タイの女性を対象にした研究では、自分を脂性肌と感じる人のほうが皮脂は多いのに、角層の水分量は低い結果でした。名前より、皮脂と水分を分けて見ることが大切です。
参考文献
Thadanipon K, Kitsongsermthon J. Comparative study into facial sebum level, pore size, and skin hydration between oily-skinned and dry-skinned Thai women. Skin Res Technol. 2020. PMID: 31562649
2026/11/06 乾燥肌・シワお悩み解決 中西 政文

Q2.皮脂が多ければ肌はうるおっているのですか?

そうとは限りません。角層の水分は、主に天然保湿因子と細胞間脂質でたもたれていて、皮脂とは別の仕組みです。女性150人の研究でも、皮脂は年齢とともに減った一方、角層の水分量は年齢との関係が小さく、同じ動きはしていませんでした。
参考文献
Verdier-Sévrain S, Bonté F. Skin hydration: a review on its molecular mechanisms. J Cosmet Dermatol. 2007. PMID: 17524122
Luebberding S, et al. Age-related changes in skin barrier function – quantitative evaluation of 150 female subjects. Int J Cosmet Sci. 2013. PMID: 23113564
2026/11/06 乾燥肌・シワお悩み解決 中西 政文

Q3.乾燥すると皮脂が増えるのですか?

必ず増えるとは言いきれません。乾燥が原因で皮脂が増えることを人ではっきり確かめた研究は見当たりません。皮脂は場所や季節でも変わり、おでこ・鼻・あごは頬より多く、夏に増えると報告されています。原因を決めつけず、場所ごとにケアを考えましょう。
参考文献
Youn SW, et al. Regional and seasonal variations in facial sebum secretions: a proposal for the definition of combination skin type. Skin Res Technol. 2005. PMID: 15998330
2026/11/06 乾燥肌・シワお悩み解決 中西 政文

Q4.テカりがあるときは保湿を控えたほうがよいですか?

いいえ、乾燥のサインがあるなら保湿は続けましょう。乾燥肌の80人の試験では、保湿剤を1日2回、4週間使うと、種類にかかわらず乾燥の症状が改善しました。ベタつきが苦手なら、軽い質感のものを薄く使い、Tゾーンは少なめにするなど量で調整できます。
参考文献
Shim JH, et al. Moisturizers are effective in the treatment of xerosis irrespectively from their particular formulation: results from a prospective, randomized, double-blind controlled trial. J Eur Acad Dermatol Venereol. 2016. PMID: 26563519
2026/11/06 乾燥肌・シワお悩み解決 中西 政文

Q5.ツバメの巣は皮脂が多いのに乾燥する肌に役立ちますか?

その肌の状態を直接調べた研究はまだありませんが、肌のうるおいについて人での研究が進んでいます。健康な大人が90日間ツバメの巣を食べた研究では角層の水分量が改善しましたが、プラセボのない試験です。プラセボを使った12週間の試験では水分量に差はなく、シワの指標が改善しました。
参考文献
Zhang W, et al. Dietary edible bird’s nest improves skin hydration by upregulating EGFR-AQP5 pathway. J Funct Foods. 2026.
Kim HM, et al. Anti-Wrinkle Efficacy of Edible Bird’s Nest Extract: A Randomized, Double-Blind, Placebo-Controlled, Comparative Study. Front Pharmacol. 2022. PMID: 35355724
2026/11/06 乾燥肌・シワお悩み解決 中西 政文

著者情報

中西 政文(なかにし まさふみ)

乾燥肌・シワ研究チーム 代表

ツバメの巣研究所 所長

ATHENA株式会社 代表取締役(HESTIAP 代表)

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