シワケア
40代から深くなる額・眉間のシワはなぜできる?原因と今日からできるケア

額・眉間のシワは、繰り返す表情筋の動きに、加齢や紫外線による肌の弾力低下が重なり、表情を戻しても線が残りやすくなることで深く刻まれていきます。
40代から眉間・額のシワが気になり始める理由
「怒っていないのに、怒って見える気がする」「ファンデーションが額の線にたまる」「以前は表情を戻せば消えていたのに、最近は線が残る」。
40代を過ぎて、眉間や額のシワが急に深くなったように感じる方は少なくありません。
眉間や額は、顔の中でも感情や集中が表れやすい場所です。
考え事をする時、まぶしい時、スマートフォンの文字を見る時など、本人が気づかないうちに筋肉を何度も動かしています。
若い頃は表情を戻すと皮膚も戻りやすいのですが、年齢とともに肌の弾力が低下すると、繰り返し折りたたまれた部分が“線”として残りやすくなります。
眉間の縦ジワと額の横ジワができる仕組み
眉間の縦ジワは、主に眉を内側へ寄せる「皺眉筋(しゅうびきん)」などの動きと関係します。
一方、額の横ジワは、眉を持ち上げる前頭筋の動きによって皮膚が横方向に折りたたまれることで目立ちます。
皺眉筋に関する解剖学的レビューでは、眉間のしかめジワは、この筋肉の繰り返す収縮によって主に形成されると説明されています。
これは「表情をつくるたびに皮膚が同じ場所で折れる」ことが、眉間のシワの土台になるという意味です。
研究・参考文献:The corrugator supercilii muscle. A review(2008, PubMed)
40代以降に表情ジワが残りやすくなる理由
表情を動かした時だけ見えるシワは「動的なシワ」、表情を戻しても残るシワは「静的なシワ」と呼ばれることがあります。
年齢を重ねるほど、肌の弾力や厚み、皮下組織などが変化し、同じ表情のくせがあっても線が残りやすくなります。
20〜70歳の男女200人を3D画像と評価尺度で調べた研究では、眉間・額を含む顔のシワは、年齢が高いほど重症度が高いことが確認されました。
この研究は加齢とシワの“関連”を示したもので、個人のシワの原因を一つに特定するものではありませんが、年齢が重要な背景因子であることを支持しています。
紫外線による「光老化」が深いシワを進める
紫外線は、年齢とともに進む自然な変化とは別に「光老化」を進める大きな要因です。
長年の紫外線曝露によって、肌のハリを支えるコラーゲンや弾力に関わる構造が傷つき、シワや肌の粗さが目立ちやすくなります。
オーストラリアの成人903人を対象にした無作為化比較試験では、毎日日焼け止めを使う群と、必要に応じて使う群を約4年半比較しました。
その結果、毎日使用した群では肌老化の進行が少なく、研究開始時から終了時までの皮膚老化は、必要時のみ使用する群より24%少ないという結果でした。評価部位や生活環境は個々の眉間・額だけに限定したものではありませんが、「日常的な紫外線対策が光老化を抑える」ことを人で示した重要な研究です。
研究・参考文献:Sunscreen and prevention of skin aging: a randomized trial(2013, PubMed)
乾燥と眉間・額のシワの関係を正しく理解する
乾燥だけで深い眉間ジワや額ジワが生まれる、と断定することはできません。
ただし、角層の水分が少なくなると肌表面の細かな凹凸が目立ちやすくなり、すでにあるシワがより強く見えることはあります。
そのため、保湿は「深く刻まれた表情ジワを消す方法」というより、肌表面を整え、乾燥によってシワが目立つ状態を防ぐための基本ケアと考えるのが適切です。
今日からできる眉間・額のシワ対策4つ
深く刻まれたシワほど、一つの化粧品だけで短期間に消すことは難しくなります。だからこそ、「これ以上深くしない対策」と「肌そのものを整える対策」を分けて考えることが大切です。
- 毎朝、額まで日焼け止めを塗る:季節を問わず、顔全体にムラなく塗り、汗や摩擦で落ちた時は塗り直します。
- 眉を寄せる・上げる癖に気づく:PC作業、スマホ、運転、まぶしい場所など、“シワを寄せやすい場面”を知るだけでも無意識の反復を減らしやすくなります。
- 乾燥を放置しない:洗顔後は保湿剤で角層の水分を保ち、乾燥による細かな凹凸が強調されない状態を目指します。
- 睡眠・食事・運動を“シワを消す方法”とは考えすぎない:健康維持には重要ですが、単独で深い眉間・額ジワが改善すると断定できる十分な根拠はありません。
深く刻まれたシワにはセルフケアの限界もある
表情を戻しても残るほど深くなったシワは、セルフケアだけで完全に消すことは現実的ではありません。
日焼け止めや保湿は、肌の乾燥や光老化への対策として大切ですが、表情筋の強い収縮そのものを止めるものではないからです。
特に眉間のシワが強く、セルフケアで満足できない場合には、美容皮膚科などで医師に相談する選択肢があります。
ボツリヌストキシンAは筋肉の動きを一時的に弱める治療で、眉間ジワについては複数の無作為化比較試験があります。
7つの二重盲検・プラセボ対照試験、計1,474人をまとめたメタ解析では、眉間ジワの改善率は治療群でプラセボ群より有意に高いと報告されました。
一方、注射治療には適応や副作用、仕上がりの個人差があるため、希望する場合は十分な経験を持つ医師へ相談する必要があります。
ツバメの巣と肌のハリ・シワに関する研究
ここからは補足として、「肌を外から守るケア」に加えて、食生活から美容を考えたい方のための情報です。
食用ツバメの巣については、シワを評価した人での臨床試験が一つ報告されています。
2022年の無作為化・二重盲検・プラセボ対照試験では、40〜60歳の女性86人を、ツバメの巣抽出物100mgを毎日摂る群43人とプラセボ群43人に分け、12週間比較しました。
機器で測定した皮膚のシワ指標では、12週後の変化量がツバメの巣群でプラセボ群より有意に低下した項目が報告されています。
ただし、この研究で有意差が確認されたのは主にシワ指標であり、皮膚水分量や弾力については群間の有意差が確認されませんでした。
また、研究で使われた「特定のツバメの巣抽出物100mg」の結果であり、すべてのツバメの巣食品やゼリーに同じ結果が当てはまるわけではありません。さらに、眉間・額だけの深い表情ジワに限定した研究でもありません。
ツバメの巣と肌のうるおいに関する基礎研究
2021年の研究では、ツバメの巣の水抽出物と酵素消化物を、人の角化細胞由来の細胞などに加え、肌のバリアや水分保持に関係するフィラグリンとフィラグリン2の発現を調べました。その結果、これらの発現が細胞・組織モデルで増加しました。
ただし、これは人がツバメの巣を食べた時のシワ改善を証明した研究ではありません。「肌の保湿に関係する仕組みを説明する可能性がある基礎研究」と位置づけるのが適切です。
ツバメの巣は「基本ケアを支える選択肢」として考える
眉間・額のシワ対策で最も大切なのは、ツバメの巣だけに頼ることではありません。
紫外線対策、保湿、表情の癖への気づきなど、根拠のある基本ケアを続けることが土台です。
そのうえで、毎日の美容習慣を内側からも整えたい方が、食品の選択肢の一つとしてツバメの巣を検討する、という順番が自然でしょう。
人でのシワ研究はありますが、まだ研究数は多くありません。期待できる可能性と、まだ分かっていない部分の両方を知ったうえで選ぶことが大切です。
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この記事で紹介した研究と商品そのものの効果は同一ではありませんので、研究結果を商品効果として断定せず、成分や続けやすさも含めて検討してください。
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よくある質問(FAQ)
Q1.眉間のシワは、怒ることが多い人ほど深くなるのでしょうか?
「怒ることが多い人ほど眉間のシワが深くなる」と直接示した研究はありません。
眉間のシワで重要なのは、性格や感情そのものというより、眉を内側・下方向へ寄せる表情筋の動きを繰り返すことです。
眉間には皺眉筋(corrugator supercilii)、鼻根筋(procerus)、眼輪筋などがあり、とくに皺眉筋の反復収縮は眉間の縦ジワの形成に深く関係しています。
また、10〜72歳の女性122人を8年間追跡した研究では、開始時に表情をつくったときに現れていた線のパターンが、8年後に表情をつくっていない状態でも残るシワのパターンを予測していました。これは、表情による皮膚の折り曲げが繰り返されることで、将来的に残るシワへ移行する可能性を示しています。
ただし、この8年間の研究は「怒った表情」や眉間だけを調べた研究ではありません。そのため、「怒る人だから眉間にシワができる」と考えるのではなく、眉を寄せる表情をどのくらい繰り返しているか、という視点で考えるほうが科学的です。
眉を寄せる動きは、怒ったときだけでなく、集中しているときや、まぶしくて目を細めるときなどにも起こります。そのため、眉間のシワを性格だけで判断することはできません。
参考文献
Bartolin C, Lalo J. The corrugator supercilii muscle. A review. Morphologie. 2008;92(299):145-153.
Hillebrand GG, Liang Z, Yan X, Yoshii T. New wrinkles on wrinkling: an 8-year longitudinal study on the progression of expression lines into persistent wrinkles. Br J Dermatol. 2010;162(6):1233-1241.
2026/08/18 出口詩朋子
Q2.額の横ジワは、目を大きく開ける癖でもできるのでしょうか?
はい。目を開けようとするときに眉まで持ち上げる癖がある場合、額の横ジワが目立ちやすくなる一因になる可能性があります。
眉を上げるときに働く代表的な筋肉が前頭筋(frontalis)です。前頭筋が収縮すると眉が上方向へ動き、それに伴って額の皮膚に横方向の線ができます。前頭筋の形や収縮パターンと、額にできる横ジワのパターンとの関係は解剖学的研究でも確認されています。
特に参考になるのが、日本人女性50人を対象とした研究です。20代・40代・60代の女性に上方向を見てもらい、そのときにできる額のシワ、眉の上昇、上まぶたの位置などを測定しました。
その結果、上を見たときに眉が大きく持ち上がる人ほど、一時的にできる額のシワが強いことが確認されました。また、その一時的なシワの強さは、表情をつくっていないときに残る固定した額ジワの強さとも強く関連していました。
さらにこの研究では、加齢によって上まぶたの位置が下がっている人ほど、目を開ける際に前頭筋を使って眉を持ち上げる傾向があり、それが額ジワの強さと関連していました。なお、この研究は化粧品会社(資生堂)の研究者による報告です。
つまり、目を大きく開ければ必ず額ジワになるという単純な関係ではありませんが、目を開けるときに前頭筋を使って眉を繰り返し持ち上げる習慣があると、額の横ジワが目立ちやすくなる可能性がある、と考えることはできます。
もし「目を開けると必ず眉が大きく上がる」「まぶたが重く感じる」といった状態が強い場合は、単なる表情の癖だけでなく、まぶたの状態が関係している可能性もあります。
参考文献
Ezure T, Amano S. The severity of wrinkling at the forehead is related to the degree of ptosis of the upper eyelid. Skin Res Technol. 2010;16(2):202-209.
Cotofana S, et al. Anatomy of Forehead, Glabellar, Nasal and Orbital Muscles, and Their Correlation with Distinctive Patterns of Skin Lines on the Upper Third of the Face: Reviewing Concepts. Aesthetic Plast Surg. 2017.
2026/08/18 出口詩朋子
Q3.保湿クリームだけで深い眉間・額のシワは消えますか?
深く刻まれた眉間や額のシワを保湿クリームだけで消せるという根拠はありません。
ただし、保湿が無意味というわけではありません。
健康な女性を対象とした無作為化比較試験では、保湿クリームを1日2回、4週間使用すると、無処置の場合と比較して角層水分量、経皮水分蒸散量(TEWL)、弾力、シワの評価などが改善しました。
つまり、乾燥によって肌表面が粗くなり、細かな線が目立っている場合には、保湿によって肌をなめらかに整えることで、シワが目立ちにくくなる可能性があります。
一方、眉間や額の深いシワには、表情筋による繰り返しの皮膚の折り曲げ、加齢、紫外線による真皮の変化などが関係します。実際、8年間の追跡研究では、表情をつくった際の線が将来の固定したシワのパターンを予測しました。
そのため、乾燥によって目立つ細かな線は保湿で目立ちにくくなる可能性がある一方、表情を戻しても残る深い眉間・額ジワは保湿だけで消すことが難しい、と分けて考えると分かりやすいでしょう。
保湿は深い表情ジワそのものを取り除くためではなく、乾燥によってシワを余計に目立たせないための基本ケアとして続けることに意味があります。
参考文献
Nisbet S, Mahalingam H, Gfeller CF, et al. Cosmetic benefit of a biomimetic lamellar cream formulation on barrier function or the appearance of fine lines and wrinkles in randomized proof-of-concept clinical studies. Int J Cosmet Sci. 2019;41(1):1-11.
Hillebrand GG, Liang Z, Yan X, Yoshii T. New wrinkles on wrinkling: an 8-year longitudinal study on the progression of expression lines into persistent wrinkles. Br J Dermatol. 2010;162(6):1233-1241.
2026/08/18 出口詩朋子
Q4.日焼け止めは眉間・額のシワ対策にも必要ですか?
はい。眉間や額を含め、日常的に紫外線を受ける顔では紫外線対策が重要です。
紫外線による「光老化」では、真皮のコラーゲンが減少・断片化したり、弾性線維に異常が起きたりすることが知られています。その結果、シワ、弾力の低下、肌の粗さなどが目立ちやすくなります。
さらに、903人を約4.5年間追跡した無作為化比較試験では、広範囲紫外線防御の日焼け止めを毎日使用した群は、必要に応じて使用した群と比較して、皮膚老化の進行が24%少なかったことが報告されています。
なお、この試験で光老化を評価した部位は手の甲であり、眉間・額だけを調べた試験ではありません。そのため、「日焼け止めで眉間ジワが24%減る」という意味ではありません。
重要なのは、紫外線は皮膚の光老化を進める要因であり、それを日常的に減らすことが将来の皮膚老化を抑えることにつながるという点です。
そのため、眉間や額だけを特別扱いするのではなく、額・眉間を含めた顔全体に日焼け止めをムラなく使用することを基本にするとよいでしょう。
参考文献
Yaar M, Gilchrest BA. Photoageing: mechanism, prevention and therapy. Br J Dermatol. 2007;157(5):874-887.
Hughes MCB, Williams GM, Baker P, Green AC. Sunscreen and prevention of skin aging: a randomized trial. Ann Intern Med. 2013;158(11):781-790.
2026/08/18 出口詩朋子
Q5.ツバメの巣を食べれば眉間・額のシワが改善しますか?
現時点では、ツバメの巣を食べることで眉間や額のシワが改善すると直接示した臨床試験はありません。
ただし、ツバメの巣と皮膚のシワについてはヒト臨床研究があります。
2022年に40〜60歳の女性を対象として行われた無作為化二重盲検プラセボ対照試験では、ツバメの巣抽出物100mgまたはプラセボを1日1回、12週間摂取しました(105人が登録され、解析対象は各群43人ずつの計86人)。その結果、ツバメの巣群では、プラセボ群と比較してシワの指標に有意な改善が報告されました。
ただし、この研究は眉間ジワや額ジワだけを対象として効果を確認した研究ではありません。また、使用されたのは特定のツバメの巣抽出物なので、すべてのツバメの巣食品に同じ結果を当てはめることもできません。
さらに2026年には、別のヒト介入研究が発表されました。健康な成人が90日間ツバメの巣を摂取したところ、対照群と比較して角層水分量、皮膚の弾力、光沢などが改善し、目元のシワについても改善が報告されています。ただし、この試験にはプラセボが設定されておらず(評価者側のみを盲検化)、対象人数も限られ、ツバメの巣を扱う企業から資金提供を受けています。こちらについても、眉間・額の深い表情ジワに特化した試験ではありません。
眉間や額のシワには、皺眉筋・前頭筋などの繰り返しの収縮、紫外線、加齢、乾燥など複数の要因が関係します。
したがって現時点では、ツバメの巣にはシワの指標の改善を示したヒト試験がある一方で、眉間・額のシワへの効果が直接示されているわけではない、と分けて説明するのが適切です。
ツバメの巣を取り入れる場合も、保湿、紫外線対策、強く眉を寄せる癖への気づきといった基本的な対策を行ったうえで、内側からの美容習慣の補助的な選択肢として考えるとよいでしょう。
参考文献
Kim HM, Lee YM, Kim EH, et al. Anti-Wrinkle Efficacy of Edible Bird’s Nest Extract: A Randomized, Double-Blind, Placebo-Controlled, Comparative Study. Front Pharmacol. 2022;13:843469.
Zhang W, Wang D, Zhang Y, et al. Dietary edible bird’s nest improves skin hydration by upregulating EGFR-AQP5 pathway. J Funct Foods. 2026;140:107266.
2026/08/18 出口詩朋子
※本記事は美容・健康に関する一般的な情報提供を目的としたもので、医療上の診断・治療を目的とするものではありません。眉間・額のシワについて治療を希望する場合や、まぶたが開けにくいなどの症状がある場合は、医療機関で相談してください。
40代からの眉間・額のシワ対策で大切なこと
眉間・額のシワは、表情筋の繰り返す動きに、加齢や紫外線による肌の変化が重なって深くなります。
まず優先したいのは、毎日の紫外線対策と保湿、そして眉を寄せたり額を上げたりする無意識の癖に気づくことです。深く固定したシワをセルフケアだけで完全に消すのは難しい場合があるため、必要に応じて医療機関へ相談する選択肢もあります。
ツバメの巣については、人を対象にしたシワ研究と、肌の保湿に関わる基礎研究があります。
ただし研究数はまだ限られ、特定の抽出物の結果をすべての商品へ広げることはできません。「分かっていること」と「まだ分からないこと」を区別しながら、自分が続けやすいケアを積み重ねていくことが、40代以降のシワ対策では大切です。
※本記事は一般的な美容・健康情報の提供を目的としたもので、診断・治療を目的とするものではありません。強い皮膚症状がある場合や美容医療を検討する場合は、医師へご相談ください。
著者情報
出口 詩朋子(でぐち しほこ)
乾燥肌・シワ研究チーム 研究員
ツバメの巣研究所 研究員
ATHENA株式会社(HESTIAP 美容リサーチャー)



