夏なのに肌がカサつくのはなぜ?エアコン・ハンディ扇風機が招く「隠れ乾燥肌」の原因と対策

夏の乾燥肌ブログアイキャッチ

涼しい部屋にいるのに、肌だけがついてこない

「今日もクーラーの効いたオフィスで過ごしたのに、夕方になると頬がつっぱる」「メイクが粉をふいたようになる」「目もとの小じわが、なんだか目立つ気がする」。そんな感覚に心当たりはありませんか。

真夏は汗や皮脂のベタつきが気になる季節のはずなのに、肌の内側はどこかカラカラ。これは気のせいでも、思い込みでもありません。夏のオフィス環境そのものに、肌から水分を奪う条件がいくつも重なっているのです。まずは、その正体を一緒に見ていきましょう。

夏の乾燥肌はなぜ起こる? エアコンと扇風機が肌に与える科学的な影響

結論から言うと、夏の肌の乾燥は「室内の湿度低下」と「肌そのものの保水力の低下」が重なって起こります。ひとつずつ見ていきましょう。

エアコンが肌の水分を奪うメカニズム

ある調査では、夏場に肌のつっぱりや乾燥を経験したことがある人は73.7%にのぼり、1日6時間以上をエアコンの効いた室内で過ごす人は84.0%というデータが報告されています。この調査で解説を寄せている皮膚科医の髙桑康太氏によると、エアコンの除湿機能が働くと室内の湿度は40%を下回ることがあり、「肌表面は皮脂でベタついているのに、肌の内部は乾燥している」という、一見矛盾した状態が起こりやすいといいます。

肌の水分は、周囲の湿度が下がるほど、皮膚表面から蒸発しやすくなります。これは経表皮水分蒸散量(TEWL)と呼ばれ、環境の湿度が肌の水分保持に直接影響することは、皮膚生理学の研究でも確かめられています。つまり、涼しくて快適な空間ほど、肌にとっては水分を奪われやすい環境でもあるのです。

ハンディ扇風機が「乾燥を加速させる」理由

最近人気のハンディ扇風機も、実は乾燥の“隠れた原因”になり得ます。風が肌の表面に当たると、汗や皮脂膜に含まれる水分の蒸発が早まります。液体が蒸発するときに周囲の熱を奪う「気化熱」の仕組みは涼しさをもたらしてくれる一方で、肌表面の水分そのものを持ち去ってしまう側面もあります。特に、保湿をしていない肌に長時間風を当て続けると、乾燥を助長してしまう可能性があります。

40代からは、肌が乾燥に「弱くなっている」

さらに40代以降は、皮脂の分泌量や角質層の水分保持機能そのものが、年齢とともにゆるやかに低下していくことが知られています。20代の頃と同じ環境・同じ過ごし方をしていても、肌が受けるダメージは以前より大きくなっているのです。「昔はエアコンなんて平気だったのに」と感じるのは、決して気のせいではありません。

実際に聞きました|40代・60代女性が感じる「エアコン・扇風機による乾燥」

では実際に、エアコンやハンディ扇風機を日常的に使っている女性は、乾燥についてどのように感じているのでしょうか。

40代・60代の女性に、普段の使用状況や乾燥について感じていることを聞きました。

60代女性|肌ではなく、髪の乾燥からエアコンの影響に気づいた

「ハンディ扇風機はほとんど使いませんが、会社や家でも常に冷房が入った環境で過ごしています。

もともと肌の乾燥はそれほど感じにくいのですが、髪の毛の乾燥が気になり、美容師さんに尋ねたところ、『エアコンの風がずっと当たっていると、髪の毛や頭皮が乾燥してよくないんですよ』と教えていただきました。

そういえば、会社にいるときはエアコンの風がずっと当たっている環境だったので、なるほど、と思いました。

ということは、お肌も感じていないだけで、知らないうちに乾燥しているのでは?と心配です。」

40代女性|エアコンの風が当たった腕や肩に、朝かゆみを感じることも

「ハンディ扇風機は、子どもの運動会や公園などへの外出中によく使います。1回あたり10~15分くらいだと思います。

扇風機の風で乾燥するのが嫌なので、ミストの出るタイプを愛用しています。

エアコンは1日中、寝ているときも付けっぱなしです。

朝起きると、風の直接当たっていた腕や肩がかゆくなることがあり、乾燥体質の悩みの一つになっています。」

お二人の話からわかるのは、エアコンによる乾燥の感じ方は一様ではないということです。

40代女性のように、かゆみなどの変化として感じる方がいる一方で、60代女性のように、肌そのものには乾燥感がなくても、髪など別の変化をきっかけに室内環境を意識するケースもあります。

「乾燥している感じがしないから大丈夫」と考えるのではなく、長時間エアコンの効いた環境で過ごす場合は、室内の湿度や風が直接当たっていないかなどを一度確認してみることも大切です。

※上記は個人へのインタビューによる体験・感想です。すべての方に同じ状態が生じることを示すものではありません。

今日からできる、乾燥に負けない肌をつくる方法

夏の乾燥対策は、特別な道具がなくても始められます。ここでは、内側と外側、両方からのアプローチを紹介します。

内側からのケア

こまめな水分補給

一度に大量に飲むより、コップ1杯程度の水を1日に何度かに分けてとる方が、体内の水分バランスを保ちやすくなります。

良質な油を意識してとる

皮脂膜は、肌の水分を守る“フタ”の役割を果たしています。青魚やナッツ類に含まれるオメガ3脂肪酸などの良質な脂質は、その材料になります。

睡眠の質を上げる

肌のターンオーバー(生まれ変わり)は、主に就寝中に進みます。忙しい時期でも、寝る前のスマホ時間を少し減らすだけで変わることがあります。

外側からのケア

「化粧水だけ」で終わらせない 

さっぱりタイプの化粧水だけでは、せっかく与えた水分がすぐに蒸発してしまいます。乳液やクリームで表面にフタをする「2段階保湿」を意識しましょう。

デスクに保湿アイテムを常備する

小型の加湿器や保湿ミストをデスクに置いておくと、乾燥を感じた瞬間にケアできます。

扇風機は保湿したあとの肌に使う

ハンディ扇風機を使うなら、乾いた肌に直接長時間当て続けるのは避け、保湿ミストなどでうるおいを補ってから使うのがおすすめです。

湿度を「見える化」する

小さな湿度計をデスクに置くだけで、肌にやさしいとされる40〜60%の湿度を意識しやすくなります。

それでも乾燥が気になるなら。「肌の土台」から整えるという視点

ここまで紹介したケアは、いわば「今ある水分を逃さないための工夫」です。もう一歩踏み込んで、肌が水分を抱え込む力そのものを底上げする方法もあります。それが、古くから美容食材として知られてきた「ツバメの巣(燕窩)」です。

近年、ツバメの巣の美容効果は科学的な研究でも報告されるようになってきました。ある研究では、ツバメの巣を継続的に摂取することで、肌細胞内に水分を運ぶ「アクアポリン」というたんぱく質の働き(EGFR-AQP5経路)が高まり、肌そのものの保湿力が向上する可能性が示されています。乾燥対策というと「与える・逃さない」に意識が向きがちですが、水分を届け、留めておく肌側の仕組みにも着目した点が興味深いところです。

また、ツバメの巣に豊富に含まれる「シアル酸」という成分には、酸化ストレスから肌細胞を守る働きがあることも報告されています。

つまりツバメの巣は、外側からの保湿だけでは届きにくい「肌そのものが水分を抱える力」に、内側からアプローチできる可能性を持つ食材だといえます。

内側からのケアを、無理なく続けたい方へ

とはいえ、ツバメの巣は決して手軽な食材ではなく、自宅で毎日調理するのは現実的ではありません。続けるなら、忙しい毎日でも取り入れやすい形であることが大切です。

もしここまで読んで、内側からのうるおいケアに興味を持たれた方は、

手軽にツバメの巣を摂れる「ツバメの巣ゼリー」を、一度チェックしてみてください。

ツバメの巣ゼリーの詳細はこちら(hestiap.jp) ※広告です。

まとめ

  • 夏の乾燥は、エアコンによる室内湿度の低下と、扇風機の気化熱が主な原因
  • 40代以降は肌の保水力自体が低下し、同じ環境でも乾燥の影響を受けやすくなる
  • 対策の基本は「こまめな水分補給」と「化粧水+乳液の2段階保湿」
  • 湿度計で40〜60%を意識すると、乾燥対策の効果を実感しやすい
  • より根本的なケアを求めるなら、研究で効果が報告されているツバメの巣も選択肢のひとつ

よくある質問

Q. 夏でも加湿器は必要ですか?

夏だから必ず加湿器が必要というわけではありません。大切なのは、季節ではなく実際の室内湿度と自分の肌の状態を確認することです。
低湿度の環境では、角層の水分量や皮膚バリア機能に影響が出る可能性があります。環境湿度・温度と皮膚についてまとめたレビューでも、低湿度環境では皮膚バリア機能が低下し、刺激に対して敏感になりやすいことが報告されています。
また、エアコン環境を想定した24℃・相対湿度35%の室内で行われた研究では、特殊な水ナノ粒子ミストを使用すると、顔の皮膚の柔軟性などに変化が認められました。
ただし、この研究で使われたのは特殊な微細ミストであり、一般的な家庭用加湿器や市販の化粧水ミストと同じものではありません。
さらに、同じ研究グループが夏と冬を比較したところ、ミストによる肌の水分への影響は夏より冬のほうが大きいことが確認されています。
そのため夏は、室内湿度を確認する、肌につっぱりやカサつきがあるかを見る、乾燥している場合はまず保湿剤を使う、室内が実際に低湿度なら必要に応じて加湿を検討する、という順番で考えるとよいでしょう。
「湿度40%を下回ったら必ず加湿器が必要」という皮膚科的な絶対基準があるわけではありません。加湿しすぎるのではなく、肌の状態と室内環境に合わせて調整することが大切です。
参考文献
Engebretsen KA, Johansen JD, Kezic S, Linneberg A, Thyssen JP. The effect of environmental humidity and temperature on skin barrier function and dermatitis. J Eur Acad Dermatol Venereol. 2016;30(2):223-249.
Goad N, Gawkrodger DJ. Ambient humidity and the skin: the impact of air humidity in healthy and diseased states. J Eur Acad Dermatol Venereol. 2016;30(8):1285-1294.
Ohno H, Nishimura N, Yamada K, Shimizu Y, Iwase S, Sugenoya J, Sato M. Effects of water nanodroplets on skin moisture and viscoelasticity during air-conditioning. Skin Res Technol. 2013;19(4):375-383.
Ohno H, Nishimura N, Yamada K, Shimizu Y, Nishimura R, Iwase S, Sugenoya J, Sato M. Water nanodroplets make a greater contribution to facial skin moisture levels in air-conditioned rooms during winter than in summer. Skin Res Technol. 2015;21(2):207-213.
2026/08/8 出口詩朋子

Q. 扇風機の風は肌に悪いのでしょうか?

扇風機を使うこと自体が、肌に悪いわけではありません。ただし、低湿度の環境で強い風を長時間直接浴びると、乾燥感を強く感じる場合があります。
健康な男性8人を対象とした研究では、入浴後に、相対湿度20%または60%、風速0.2m/s未満または0.5〜0.7m/sという環境で80分間過ごしてもらい、肌の状態を比較しました。
その結果、肌の水分量の低下や経皮水分蒸散量(TEWL)の増加は、主に低湿度によって有意に影響を受けていました。一方、風速は涼しさや不快感などの感覚に影響していました。
つまり、「扇風機の風が直接、肌の水分をどんどん奪う」と単純に説明するより、低湿度の環境に強い風などが重なると、肌の乾燥感や不快感が強くなる可能性がある、と説明するほうが研究結果に合っています。
また、この研究は入浴後の男性を暖房した室内で調べた実験であり、夏の一般的な扇風機使用をそのまま再現したものではありません。
乾燥が気になる場合は、顔に強い風を長時間固定して当てない、エアコン使用時は室内湿度も確認する、洗顔・入浴後は保湿剤を使用する、といった方法を取り入れるとよいでしょう。
「扇風機を使う前に必ず保湿しなければならない」という根拠があるわけではありませんが、もともと乾燥している肌では、日常的な保湿を続けることが大切です。
参考文献
Hashiguchi N, Tochihara Y. Effects of low humidity and high air velocity in a heated room on physiological responses and thermal comfort after bathing: an experimental study. Int J Nurs Stud. 2009;46(2):172-180.
2026/08/8 出口詩朋子

Q. ツバメの巣にはどんな美容効果が期待できますか?

食用ツバメの巣については、現在、顔のシワや肌の水分量などを調べたヒト臨床研究が報告されています。ただし、ヒトで実際に測定された変化と、動物・細胞研究で調べられたメカニズムを分けて考えることが重要です。
まず2022年には、40〜60歳の女性を対象とした無作為化二重盲検プラセボ対照試験が行われました。ツバメの巣抽出物100mgまたはプラセボを1日1回、12週間摂取したところ、ツバメの巣群ではシワの指標に有意な改善が報告されました(105人が登録され、解析対象は各群43人ずつの計86人)。
一方、この2022年の試験では、肌の水分量や弾力など、すべての評価項目で明確な優位性が確認されたわけではありません。そのため、「40〜60歳の女性の試験で、シワ・保湿・弾力のすべてに効果が確認された」と表現するのは正確ではありません。
その後、2026年には別のヒト介入研究が発表されました。健康な成人が90日間、標準化された食用ツバメの巣を摂取したところ、対照群と比較して角層水分量が有意に増加しました。また、皮膚の弾力や光沢、目尻のシワの面積、真皮コラーゲン密度などにも改善が報告されています。角層水分量は摂取前と比べて、30日後に10.85%、90日後には26.19%増加しました。
ただし、この試験にはプラセボが設定されておらず(評価者側のみを盲検化)、対象人数も限られ、ツバメの巣を扱う企業から資金提供を受けています。
さらにこの研究では、肌の水分輸送に関係するAQP5(アクアポリン5)についても調べられています。ただし、ここは非常に重要です。AQP5の増加を直接確認したのは、主に加齢マウスの皮膚や培養細胞を使った実験です。
マウスではツバメの巣の摂取によって皮膚のAQP5タンパク質が増加し、培養細胞ではEGFR/ERK経路を介してAQP5が増える可能性が示されました。
つまり、ヒト研究で評価されたのは肌の水分量、シワ、弾力などであり、AQP5やEGFR経路などの作用機序を検討したのはマウス・細胞研究である、という違いがあります。
したがって現時点では、「食用ツバメの巣には、シワや肌の水分量などの改善を示したヒト試験がある。また、動物・細胞研究ではAQP5を介した保湿メカニズムが研究されている。ただし、研究数はまだ限られ、すべてのツバメの巣食品で同じ結果が得られるとは限らない」と説明するのが最も適切です。
保湿や紫外線対策、バランスのよい食生活を基本にしたうえで、ツバメの巣は内側からの美容習慣の選択肢の一つとして考えるとよいでしょう。
参考文献
Kim HM, Lee YM, Kim EH, et al. Anti-Wrinkle Efficacy of Edible Bird’s Nest Extract: A Randomized, Double-Blind, Placebo-Controlled, Comparative Study. Front Pharmacol. 2022;13:843469.
Zhang W, Wang D, Zhang Y, et al. Dietary edible bird’s nest improves skin hydration by upregulating EGFR-AQP5 pathway. J Funct Foods. 2026;140:107266.
2026/08/8 出口詩朋子

※本記事は美容・健康に関する一般的な情報提供を目的としたもので、医療上の診断・治療を目的とするものではありません。強い乾燥、赤み、かゆみ、痛み、湿疹などが続く場合は皮膚科を受診してください。

参考文献・出典

  1. 髙桑康太(監修)「夏のインナードライ実態調査」 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000233.000056499.html
  2. 大野秀夫ほか「空調時に発生される帯電微細水分粒子が在室者の皮膚コンダクタンスおよび経皮水分蒸散量(TEWL)へ及ぼす保湿効果」日本生気象学会雑誌 47(4), 2010 https://www.jstage.jst.go.jp/article/seikisho/47/4/47_4_157/_article/-char/ja/
  3. Kim, H.M. et al. “Anti-Wrinkle Efficacy of Edible Bird’s Nest Extract: A Randomized, Double-Blind, Placebo-Controlled, Comparative Study.” Frontiers in Pharmacology, 2022 https://www.frontiersin.org/journals/pharmacology/articles/10.3389/fphar.2022.843469/full
  4. “Dietary edible bird’s nest improves skin hydration by upregulating EGFR-AQP5 pathway.” ScienceDirect, 2026 https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1756464626001167
  5. Hwang, E., Park, S.W., Yang, J.E. “Skin Protective Effect of Edible Bird’s Nest.” Pharmacognosy Magazine 16(69), 2020, pp.336-342 https://phcog.com/article/sites/default/files/PhcogMag-16-69-336.pdf

著者情報
出口 詩朋子(でぐち しほこ)
乾燥肌・シワ研究チーム 研究員
ツバメの巣研究所 研究員
ATHENA株式会社(HESTIAP 美容リサーチャー)

コメントを書く

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です