乾燥肌ケア
全身がカサカサしてかゆいのはなぜ?30代女性の乾燥・かゆみ・ざらつきをやさしく整えるケア

全身のカサつき・かゆみ・ざらつきは、角層の水分保持力や皮脂が不足し、肌のバリア機能が乱れて外からの刺激を受けやすくなることで起こりやすくなります。
なぜ全身がカサカサして、かゆくなるの?
お風呂上がりにすねが白く粉をふく。背中や腰まわりがむずむずして、ついかいてしまう。腕を触ると、以前よりざらざらしている——。顔の乾燥には気を配っていても、30代になると「体の肌までこんなに乾いていた?」と戸惑うことがあります。
乾燥した皮膚は、医学的には「乾皮症(xerosis cutis)」と呼ばれることがあります。乾皮症では、角層の水分保持やバリア機能がうまく働かなくなり、カサつき、細かな鱗のような皮むけ、粗い肌触り、かゆみなどが現れます。ただし、かゆみの原因は乾燥だけとは限らず、湿疹やアトピー性皮膚炎、ほかの病気が隠れている場合もあります。
参考文献:Diagnosis and treatment of xerosis cutis – a position paper(PubMed) — 皮膚科医による文献レビューと専門家合意に基づく診断・治療のポジションペーパー。
乾燥すると肌の中で何が起きている?
肌の一番外側にある角層は、角層細胞と、その間を埋める脂質でできています。角層細胞の中には天然保湿因子(NMF)など、水分を抱え込む成分があり、細胞間脂質や皮膚表面の油分は水分が逃げすぎるのを防ぎます。
2025年のレビューでは、乾皮症は角層の天然保湿因子や脂質が減るなどして、水分を保つ力やバリア機能が損なわれた状態として整理されています。原因には、寒さや乾燥した環境、生活習慣などの外的要因だけでなく、皮膚疾患や糖尿病、甲状腺機能低下症などが関係する場合もあるとされています。
参考文献:Restoring Skin Hydration and Barrier Function: Mechanistic Insights Into Basic Emollients for Xerosis Cutis(PubMed) — 乾皮症の仕組みと保湿剤の作用をまとめた2025年のレビュー。
乾燥とかゆみはどのようにつながっている?
乾燥肌のかゆみは、「肌が乾くから何となくかゆい」というだけではありません。皮膚バリアが乱れると外からの刺激に反応しやすくなり、皮膚の細胞や神経を介したかゆみの信号が起こりやすくなると考えられています。
乾燥によるかゆみの仕組みをまとめたレビューでは、皮膚バリア機能の低下が乾燥性のかゆみの重要な背景とされ、皮膚の神経系、角化細胞、炎症に関わる物質など複数の仕組みが関係すると説明されています。なお、この分野には動物モデルによる研究も多く、人の乾燥肌のすべてを一つの仕組みで説明できるわけではありません。
参考文献:Mechanisms and Management of Itch in Dry Skin(PMC / review) — 乾燥性のかゆみのメカニズムとケアを整理したレビュー。
入浴や洗い方は乾燥を悪化させる?
体を清潔にすることは大切ですが、長時間の水への接触や高温のお湯は、肌のバリアに負担をかける可能性があります。健康な成人を対象に、水への接触や温度変化の影響を調べた研究では、長時間の水への接触で皮膚バリア機能が悪化し、44℃の高温刺激では経皮水分蒸散量や赤みが増えました。研究者らは、熱いお湯を避け、冷水またはぬるめの水を使うことを提案しています。
参考文献:Impact of Water Exposure and Temperature Changes on Skin Barrier Function(PubMed) — 健康な成人の皮膚を用いて水曝露と温度変化を評価した実験研究。
また、洗浄料に使われる界面活性剤は種類や処方によって刺激性が異なります。強い洗浄は皮膚のたんぱく質や脂質を傷め、洗浄後のつっぱり、乾燥、刺激、かゆみにつながる可能性があるとレビューされています。
参考文献:The impact of cleansers on the skin barrier and the technology of mild cleansing(PubMed) — 洗浄料と皮膚バリアへの影響をまとめたレビュー。
空気の乾燥やエアコンも関係する?
環境の湿度も肌状態に影響します。2016年のレビューでは、低湿度と低温の環境では皮膚バリア機能が低下し、機械的な刺激に弱くなる傾向があるとまとめられています。エアコンの使用そのものが必ず乾皮症を起こすわけではありませんが、長時間過ごす室内が乾燥している場合は、肌の乾燥を感じる一因になり得ます。
参考文献:The effect of environmental humidity and temperature on skin barrier function and dermatitis(PubMed) — 温度・湿度と皮膚バリアに関する研究をまとめたレビュー。
カサつき・かゆみ・ざらつきを減らすには何から始めればよい?
セルフケアで最も優先したいのは、「強く落としすぎない」「熱くしすぎない」「入浴後に保湿する」の3つです。乾皮症の治療指針では、原因になり得る刺激を避け、肌に水分を補う成分と脂質を補う成分の両方を含むスキンケアが推奨されています。
参考文献:Diagnosis and treatment of xerosis cutis – a position paper(PubMed) — 系統的文献レビューと専門家合意から、乾皮症のケア方法を提示。
お風呂ではどのような洗い方がよい?
熱い湯に長くつかることを避け、ぬるめのお湯で短めに済ませます。ナイロンタオルなどで強くこする必要はありません。汗や汚れがたまりやすい場所を中心に、低刺激の洗浄料をやさしく使い、乾燥が強い部位は洗浄料を毎回たっぷり使わない方法も検討できます。
保湿剤はいつ、どのように使えばよい?
入浴後は肌の水分が失われていくため、体を拭いたあと早めに保湿剤を塗る習慣をつくります。乾燥が軽ければローションやクリーム、強ければ油分の多いクリームや軟膏タイプなど、乾燥の程度と使いやすさに合わせて選びます。
2025年の臨床レビューでは、保湿剤は乾皮症に対する基本ケアの中心であり、多くの処方で皮膚の水分量や乾燥症状の改善が確認されているとまとめられています。ただし、製品ごとに成分や研究条件が異なるため、「特定の成分なら必ず治る」とは言えません。
参考文献:Clinical Benefits of Basic Emollient Therapy for the Management of Patients With Xerosis Cutis(PubMed) — 乾皮症に対する保湿剤の臨床的な利点をまとめた2025年レビュー。
ざらざらした肌には尿素入りがよい?
尿素は角層の水分保持を助ける保湿成分として使われますが、ひっかき傷や炎症がある肌ではしみることがあります。ざらつきが強くても、赤みや傷があるときは刺激の少ない保湿剤から始めるほうが無難です。尿素に限らず、グリセリン、ワセリンなどを含む一般的なエモリエントにも乾燥肌への臨床データがあります。
参考文献:Basic Emollients for Xerosis Cutis Not Associated With Atopic Dermatitis: A Review of Clinical Studies(PubMed) — 各種基本保湿成分の臨床研究をまとめたレビュー。
かゆいときは、かかないほうがよい?
強くかくと皮膚表面が傷つき、炎症やさらなる刺激につながることがあります。爪を短く保ち、保湿で乾燥を抑え、冷たいタオルなどで一時的に落ち着かせる方法があります。夜眠れないほどのかゆみ、赤みや湿疹、じゅくじゅく、傷が広がる場合は、乾燥だけと判断せず皮膚科に相談してください。
食事や水分補給だけで乾燥肌は改善する?
水分不足を避け、栄養バランスのよい食事をとることは健康の基本です。しかし、水をたくさん飲むことや特定の食品だけで、全身の乾燥やかゆみが改善すると断定できる十分な根拠はありません。まずは外側からのバリアケアを基本にし、無理な食事制限を避けることが大切です。
ツバメの巣は乾燥肌やかゆみに関して研究されている?
外側からの保湿を続けながら、内側からの美容習慣にも関心を持つ方はいるでしょう。そこで補足として、食用ツバメの巣に関する研究を紹介します。最初に明確にしておくと、ツバメの巣を食べれば30代女性の全身の乾燥やかゆみが改善すると証明したヒト臨床試験は、今回確認した範囲では見当たりません。
ツバメの巣と皮膚バリアの基礎研究で分かっていること
2021年の研究では、ヒト由来の培養角化細胞などを使い、食用ツバメの巣の水抽出物や酵素分解物が、角層のバリアや保湿に関わるフィラグリン、フィラグリン2の発現に与える影響が調べられました。研究では、これらの遺伝子やたんぱく質の発現増加が確認されました。
ただし、これは主に細胞やex vivoモデルによる基礎研究です。人がツバメの巣を食べたときに全身の乾燥やかゆみが改善することを直接示した研究ではありません。
参考文献:Edible Bird’s Nest, an Asian Health Food Supplement, Possesses Moisturizing Effect by Regulating Expression of Filaggrin in Skin Keratinocyte(PubMed) — ヒト角化細胞などを用いた基礎研究。
ツバメの巣とかゆみに関する研究はある?
2022年の研究では、TNF-αで炎症を起こしたヒト由来角化細胞と、薬剤で皮膚炎を起こしたマウスを用いて、ツバメの巣抽出物や酵素分解物などが調べられました。細胞では炎症に関わるシグナルやサイトカインの低下がみられ、マウスでは皮膚炎の重症度や掻く行動などが用量依存的に抑えられたと報告されています。
重要なのは、この研究は人の患者を対象とした臨床試験ではないことです。したがって、「ツバメの巣を食べれば人のかゆみが治る」と結論づけることはできません。アトピー性皮膚炎に関連する基礎研究として捉える必要があります。
参考文献:Edible bird’s nest, an Asian health food supplement, possesses anti-inflammatory responses in restoring the symptoms of atopic dermatitis(PubMed) — 培養細胞とDNCB誘発皮膚炎マウスを用いた基礎研究。
ツバメの巣ゼリーを取り入れるなら、どのように考えればよいのでしょうか?
全身の乾燥やかゆみが気になるときは、まず入浴や洗浄方法を見直し、毎日の保湿で皮膚バリアを守ることが優先です。ツバメの巣は、その代わりになるものではありません。
そのうえで、美容や健康を意識した食品を日々の習慣に取り入れたい方にとっては、皮膚バリアに関する基礎研究が行われている食品素材の一つとして、ツバメの巣を知っておく選択肢はあります。商品を選ぶ際は、原料、配合内容、品質管理、続けやすさなども確認してください。
▶ ツバメの巣ゼリーについて詳しく見る(※広告です) HESTIAP公式サイト
よくあるご質問(FAQ)
Q1.お風呂上がりに体がかゆくなるのは、なぜでしょうか?
お風呂上がりのかゆみには複数の原因がありますが、乾燥しやすい方では、熱いお湯や過度な洗浄によって皮膚バリアに負担がかかることが一因になります。
日本皮膚科学会・日本アレルギー学会の「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2024」では、入浴・シャワー浴の湯温は、皮膚バリア機能の回復に適した温度として38〜40℃程度がよいとされています。
一方、42℃以上の湯では皮脂や天然保湿因子の溶出が生じ、かゆみも誘発されるため推奨できないとされています。また、入浴後は速やかに保湿剤を塗り、水分の蒸散を抑えることが望ましいとされています。
さらに、石けんや洗浄剤の主成分は界面活性剤であるため、過度な使用や誤った使い方は皮膚の乾燥を悪化させる可能性があります。
そのため、入浴後にかゆくなる場合は、まず熱すぎない38〜40℃程度のお湯にすること、体を強くこすらないこと、洗浄剤を使いすぎないこと、入浴後は早めに保湿することを試してみるとよいでしょう。
ただし、水に触れること自体で強いかゆみが起こる「水原性そう痒症(aquagenic pruritus)」など、乾燥とは異なる原因もあります。水に触れた後に繰り返し強いかゆみが出る、保湿しても改善しない場合は皮膚科に相談してください。なお、水原性そう痒症は真性多血症などの血液疾患に伴って現れることがあり、注意が必要とされています。
参考文献
日本皮膚科学会・日本アレルギー学会. アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2024. 日皮会誌. 2024;134(11):2741-2843.
Steinman HK, Greaves MW. Aquagenic pruritus. J Am Acad Dermatol. 1985;13(1):91-96.
2026/08/22 出口詩朋子
Q2.ボディクリームは毎日塗ったほうがよいのでしょうか?
乾燥しやすい方では、保湿剤を毎日継続して使用することが乾皮症ケアの基本です。
乾皮症についてまとめた専門家のポジションペーパーでは、保湿剤によって角層水分量を高め、皮膚バリアを回復させることが推奨されています。特に乾燥が強い場合は、水分を保持する成分だけでなく、脂質を補う成分を含む保湿剤が適しています。
また、アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2024でも、保湿剤の使用は推奨度1・エビデンスレベルAとされ、角層水分量が増え、乾燥症状やかゆみが軽減することが示されています。アトピー性皮膚炎では、炎症が落ち着いたあとも保湿を続けることが再燃予防に役立つとされています。
塗るタイミングについては、健康な人と乾燥肌の人を調べた研究で、入浴後5分以内に保湿剤を塗った部位では、何も塗らなかった部位より角層水分量が高くなったことが報告されています。同ガイドラインでも、1日1回より1日2回(朝・夕)の外用のほうが保湿効果は高く、そのうち1回は入浴直後が望ましいとされています。
したがって、乾燥しやすい方は、入浴後を中心に毎日続けると習慣化しやすいでしょう。
べたつきが苦手な場合は、夏や軽い乾燥ではローション、乾燥が強い部分にはクリームや軟膏など、部位や季節に合わせて使い分けても構いません。
参考文献
Ueda Y, Murakami Y, Saya Y, Matsunaka H. Optimal application method of a moisturizer on the basis of skin physiological functions. J Cosmet Dermatol. 2022;21(7):3095-3101.
Augustin M, Wilsmann-Theis D, Körber A, et al. Diagnosis and treatment of xerosis cutis – a position paper. J Dtsch Dermatol Ges. 2019;17 Suppl 7:3-33.
日本皮膚科学会・日本アレルギー学会. アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2024. 日皮会誌. 2024;134(11):2741-2843.
2026/08/22 出口詩朋子
Q3.肌がざらざらしているときは、スクラブで角質を落としてもよいのでしょうか?
乾燥によってざらついている肌では、まずスクラブで角質を削るより、やさしい洗浄と保湿を優先するほうがよいでしょう。
皮膚の角層は、外部刺激や水分の蒸散を防ぐバリアとして働いています。摘出した皮膚に機械的な摩擦を加えた実験では、摩擦の回数や力が増えるほど角層細胞の損傷が大きくなり、皮膚の透過性が高まってバリア機能が低下することが確認されています。
また、アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2024でも、ナイロンタオルなど硬い素材での清拭は皮膚バリア機能の低下や物理的刺激による皮疹の悪化につながるとされています。
乾燥によるざらつきは、単に「古い角質がたまっている」だけとは限りません。角層の水分不足やバリア機能の低下によって、鱗屑や粗さが目立っている場合もあります。
そのため、乾燥しているときは、スクラブで強くこするより、低刺激の洗浄と保湿をまず試すのが適切です。
角質ケア製品を使用する場合も、頻度を増やしすぎず、赤み、ヒリつき、かゆみ、つっぱりが出た場合は中止しましょう。
参考文献
Kikuchi K, Shigeta S, Numayama-Tsuruta K, Ishikawa T. Vulnerability of the skin barrier to mechanical rubbing. Int J Pharm. 2020;587:119708.
日本皮膚科学会・日本アレルギー学会. アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2024. 日皮会誌. 2024;134(11):2741-2843.
2026/08/22 出口詩朋子
Q4.乾燥によるかゆみとアトピー性皮膚炎は、どう見分ければよいのでしょうか?
かゆみや乾燥だけで自己判断するのは難しい場合があります。
乾皮症でも、皮膚バリアが低下するとかゆみが生じることがあります。乾皮症はそれ自体がよくみられる皮膚状態ですが、皮膚疾患や全身疾患に伴って起こる場合もあります。
一方、日本皮膚科学会のアトピー性皮膚炎の診断基準では、①瘙痒(かゆみ)、②特徴的な皮疹とその分布、③慢性・反復性の経過、の3項目をすべて満たすものをアトピー性皮膚炎と診断するとされています。アトピー性皮膚炎は、単に「肌が乾燥してかゆい」というだけではなく、湿疹が繰り返し現れることが特徴です。
例えば、赤みや湿疹を何度も繰り返す、かゆみが強く掻き続けてしまう、肘や膝の内側・首などに皮疹が続く、眠れないほどかゆい、保湿だけでは改善しないといった場合は、単なる乾燥だけでなくアトピー性皮膚炎など別の皮膚疾患が関係している可能性があります。
見た目だけで判断するのは難しいため、症状が続く場合は皮膚科で診断を受けるのが確実です。
参考文献
日本皮膚科学会・日本アレルギー学会. アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2024. 日皮会誌. 2024;134(11):2741-2843.
Augustin M, Wilsmann-Theis D, Körber A, et al. Diagnosis and treatment of xerosis cutis – a position paper. J Dtsch Dermatol Ges. 2019;17 Suppl 7:3-33.
2026/08/22 出口詩朋子
Q5.ツバメの巣を食べれば、全身の乾燥やかゆみは改善するのでしょうか?
現時点では、ツバメの巣を食べることで人の全身の乾燥やかゆみが改善すると示した臨床試験は確認されていません。
ただし、ツバメの巣と皮膚については、基礎研究とヒト研究の両方が進んでいます。
2022年の基礎研究では、ツバメの巣の水抽出物や酵素分解物、シアル酸の一種であるN-アセチルノイラミン酸を、炎症を起こしたヒト角化細胞に作用させると、炎症性サイトカインやフィラグリン関連の指標などに変化がみられました。さらに、皮膚炎を起こしたマウスでは、ツバメの巣の投与によって皮膚炎の重症度や掻く行動の減少が報告されています。
ただし、これは細胞とマウスの研究であり、人のかゆみへの効果を示したものではありません。また、この研究にはツバメの巣を扱う企業の研究機関が共同研究者として参加しています。
一方、2026年には、健康な成人にツバメの巣を90日間摂取してもらうヒト介入試験が報告されました。ツバメの巣群では対照群より角層水分量が有意に増加し、皮膚の弾力などにも改善が報告されています。ただし、この試験にはプラセボが設定されておらず(評価者側のみを盲検化)、対象人数も限られ、ツバメの巣を扱う企業から資金提供を受けています。
また、この研究は顔の肌の水分量などを評価した試験であり、全身の乾燥症や「かゆみ」を治療した研究ではありません。
したがって現時点では、ツバメの巣には肌の水分量についてのヒト研究がある一方で、全身の乾燥やかゆみを改善するとまでは示されていない、と分けて考えるのが適切です。
全身の乾燥やかゆみがある場合は、まず入浴方法の見直し、毎日の保湿、必要に応じた皮膚科での治療を優先し、ツバメの巣は補助的な美容・食習慣として考えるとよいでしょう。
参考文献
Lai QWS, Fan Q, Zheng BZ, Chen Y, Dong TT, Tsim KWK. Edible bird’s nest, an Asian health food supplement, possesses anti-inflammatory responses in restoring the symptoms of atopic dermatitis: An analysis of signaling cascades. Front Pharmacol. 2022;13:941413.
Zhang W, Wang D, Zhang Y, et al. Dietary edible bird’s nest improves skin hydration by upregulating EGFR-AQP5 pathway. J Funct Foods. 2026;140:107266.
2026/08/22 出口詩朋子
※本記事は美容・健康に関する一般的な情報提供を目的としており、診断や治療を目的とするものではありません。かゆみが強い、夜眠れない、赤み・湿疹・じゅくじゅく・傷がある、急に全身がかゆくなった、保湿を続けても改善しない場合は、皮膚科などの医療機関にご相談ください。
著者情報
出口 詩朋子(でぐち しほこ)
乾燥肌・シワ研究チーム 研究員
ツバメの巣研究所 研究員
ATHENA株式会社(HESTIAP 美容リサーチャー)



