温泉に入ると肌が乾燥するのは本当?泉質の違いと入浴後のケアを40代向けに解説

温泉そのものが肌を乾燥させるとは限りません。熱いお湯・長湯・入浴後の保湿不足が乾燥の原因になりやすく、泉質に関わらず上がってすぐの保湿が大切です。

「美肌の湯」と書かれた温泉に入って、お湯の中では肌がつるつるになったのに、部屋に戻ってしばらくすると顔がつっぱり、すねや腕がカサカサしてしまった。せっかくの温泉旅行で、そんな経験をしたことはありませんか。

40代になると、若いころは平気だった入り方でも、肌の乾燥を感じやすくなります。「温泉は肌にいいの?悪いの?」「どの泉質なら乾燥しにくいの?」「何回も入らないともったいない気がするけれど、大丈夫?」と迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

温泉と肌については、「温泉は美肌に良い」という声もあれば、「温泉に入ると乾燥する」という声もあり、どちらを信じればよいのか分かりにくいですよね。この記事では、研究でわかっていることと、まだわかっていないことをきちんと分けて、やさしい言葉でお伝えします。そのうえで、温泉を楽しみながら肌のうるおいを守るための、入浴中・入浴後のケアの方法をご紹介します。

温泉に入ると肌は乾燥する?

結論からお伝えすると、温泉に入ること自体が、必ず肌を乾燥させるわけではありません。ただし、入り方によっては乾燥しやすくなります。とくに「熱いお湯に長くつかる」「何度もくり返し入る」「そのたびに石けんで体を洗う」「上がったあとに保湿をしない」といった入り方は、肌の乾燥につながりやすいと考えられています。

一方で、中年の女性が定期的に温泉に入ったところ、肌の水分量が高まったという研究もあります。つまり、温泉が肌に良いか悪いかは、温泉そのものよりも「どう入るか」と「入ったあとにどうケアするか」で大きく変わるといえます。

また、「泉質によって乾燥のしやすさは違うのか」という疑問については、泉質ごとに人の肌の乾燥をくらべた研究は、私たちが調べたかぎりでは見当たりませんでした。泉質による違いはまだはっきりしていないため、どの泉質であっても、上がってすぐに保湿することが乾燥を防ぐ基本になります。ここから、その理由をくわしく見ていきましょう。

なぜそういえるの?研究でわかっていることは?

温泉で肌のうるおいが高まったという研究は?

2025年に韓国で行われた研究では、地域に住む40〜64歳の女性58人を、温泉に入るグループ(29人)と入らないグループ(29人)に分けて、16週間くらべました。温泉に入るグループは、ミネラルをふくむ天然の温泉に、2週間に1回、20分ずつつかりました。

その結果、温泉に入ったグループでは、肌の水分量が高まり、肌から逃げていく水分の量(経皮水分蒸散量、TEWL)が少なくなっていました。16週目に、温泉に入らなかったグループとくらべても、これらの値には統計的にはっきりした差(有意差)がありました。ストレスの感じ方の点数もよくなっていましたが、唾液中のストレスホルモン(コルチゾール)や心拍の指標には、グループ間で有意な差はありませんでした。

参考:Yu H, et al. Effects of repeated balneotherapy on skin hydration and psychophysiological stress: findings from a 16-week korean spa trial. Int J Biometeorol. 2025;69(12):3479-3485.

ただし、この研究は参加者をくじ引きのように無作為に分けた研究(ランダム化比較試験)ではなく、人数も多くありません。著者ら自身も、より大規模なランダム化試験が必要だとしています。また、特定の温泉での結果なので、すべての温泉で同じ結果になるとはかぎりません。入浴の頻度が「2週間に1回・20分」と、温泉旅行でよくある「1日に何度も入る」入り方とはちがう点にも注意が必要です。

温泉の水で肌のバリアの回復が早まったという研究は?

2025年の日本の研究では、テープで肌の表面をはがしてバリアをこわし、アトピー性皮膚炎のような状態にしたマウスに、温泉の水と水道水をそれぞれ使ってくらべました。その結果、3日目には、温泉の水を使ったマウスのほうが水道水のマウスより肌から逃げる水分の量が少なく、肌のバリアに関わるたんぱく質「フィラグリン」も多く見られました。炎症に関わる細胞や物質も少なくなっていました。

参考:Naito Y, et al. A Hot-Spring Water Improves Inflammatory Conditions in an Injury-Induced Atopic Dermatitis Mouse Model by Regulating Skin Barrier Function. Biomedicines. 2025;13(11):2707.

これはマウスでの実験で、特定の温泉の水を使ったものです。人の肌で同じことが起こると確かめたものではありません。

温泉療法の研究をまとめた論文では?

2023年に発表された総説(システマティックレビュー:多くの研究を決まった方法で集めて整理した論文)では、温泉や水を使った療法が乾癬やアトピー性皮膚炎にどう影響するかを調べた、人を対象とした22の研究がまとめられました。多くの研究で、炎症をやわらげたり生活の質を高めたりして、病気の影響を軽くする可能性が示されていました。ただし、研究の質にはばらつきがあり、著者らは、どのようなしくみで働くのかを明らかにするには、さらに臨床試験が必要だとしています。

参考:Moini Jazani A, et al. Efficacy of hydrotherapy, spa therapy, and balneotherapy for psoriasis and atopic dermatitis: a systematic review. Int J Dermatol. 2023;62(2):177-189.

この総説は肌の病気がある方を対象にした研究をまとめたもので、健康な40代の肌の乾燥について直接調べたものではない点にご注意ください。

熱いお湯や長湯は肌を乾燥させる?

米国皮膚科学会(AAD)は、長い時間の熱いシャワーは肌を乾燥させることがあると説明しています。また、デオドラント石けんや強い洗浄料は、肌の油分をうばうことがあるとしています。

参考:American Academy of Dermatology. Dry skin: Who gets and causes.

お湯の温度と洗浄成分の組み合わせについては、1995年のイタリアの小さな研究があります。10人の腕に、洗浄成分(ラウリル硫酸ナトリウム)の液を4℃・20℃・40℃の3つの温度で4日間あてたところ、温度が高い場所ほど肌への刺激が強く、肌のバリアのダメージが大きくなっていました(温度と刺激の強さに有意な関係あり)。

参考:Berardesca E, et al. Effects of water temperature on surfactant-induced skin irritation. Contact Dermatitis. 1995;32(2):83-87.

この研究は温泉ではなく、10人という少人数で、洗浄成分を使った実験です。それでも、「熱いお湯で、石けんを使って何度も洗う」ことが肌への負担を大きくしやすいことを示す一つの手がかりになります。温泉では、熱めのお湯にゆっくりつかったり、露天風呂と内湯をはしごしたりと、ふだんより長く、何度もお湯にふれることが多くなります。こうした入り方が、乾燥を感じやすくする原因の一つと考えられます。

入浴後に保湿しないとどうなる?

2009年のアメリカの研究では、アトピー性皮膚炎の子ども5人と健康な肌の5人の計10人を対象に、「入浴だけ」「入浴してすぐ保湿」「入浴して時間をおいて保湿」「保湿だけ」の4つの方法で、肌の水分量がどう変わるかをくらべました。その結果、アトピー性皮膚炎の人では、入浴だけで保湿剤を塗らないと、90分間の平均の水分量が入浴前を下回っていました(入浴前を100%として約91%)。一方で、いちばん水分量が高かったのは「保湿だけ」の方法でした。著者らは、保湿剤を塗らない入浴は肌の水分をそこなうおそれがあるとしています。

参考:Chiang C, Eichenfield LF. Quantitative assessment of combination bathing and moisturizing regimens on skin hydration in atopic dermatitis. Pediatr Dermatol. 2009;26(3):273-278.

この研究は人数がとても少なく、家庭での入浴を想定したものです。温泉で同じ結果になると確かめたわけではありませんが、「お湯に入ったら、そのあと保湿でうるおいを補う」ことが大切だと考える根拠の一つになります。

ミネラルの多いお湯と石けんの組み合わせは?

2018年のイギリスの研究では、健康な人とアトピー性皮膚炎の人の計80人の肌を、カルシウムなどのミネラルが多い水(硬水)と少ない水で、洗浄成分を使って洗ってくらべました。その結果、硬水で洗った場所では肌に残る洗浄成分の量が有意に多くなり、肌から逃げる水分が増えて、刺激が起こりやすくなっていました。とくに、肌のバリアに関わる遺伝子(フィラグリン遺伝子)に変化があるアトピー性皮膚炎の人で、その影響が大きく見られました。

参考:Danby SG, et al. The Effect of Water Hardness on Surfactant Deposition after Washing and Subsequent Skin Irritation in Atopic Dermatitis Patients and Healthy Control Subjects. J Invest Dermatol. 2018;138(1):68-77.

これは家庭の水道水についての研究で、温泉の水を調べたものではありません。ただ、ミネラルの多い水と洗浄成分の組み合わせによっては、肌に洗浄成分が残りやすくなることがわかります。温泉で体を洗うときは、洗浄成分をていねいに洗い流すことを意識するとよいでしょう。

40代は乾燥しやすい年代?

AADは、40代になると体がつくる皮脂の量が大きく減り、40歳以降も減り続けると説明しています。また、60歳になるころにはほとんどの人が乾燥肌になるとしています。

参考:American Academy of Dermatology. Dry skin: Who gets and causes.

皮脂は、肌の表面から水分が逃げるのをふせぐ役割の一部をになっています。若いころと同じように温泉を楽しんでいても、40代になって「上がったあとにつっぱる」と感じやすくなるのは、こうした年齢による変化も関係していると考えられます。

研究比較表:温泉・入浴と肌の乾燥に関する研究

研究(著者・年)対象・人数方法・期間わかったこと注意点(研究の限界)
Yu H, et al.(2025)韓国の40〜64歳の女性58人天然温泉に2週間に1回・20分入るグループと入らないグループを16週間比較温泉グループで肌の水分量が高まり、TEWLが減少。16週目にグループ間で有意差あり無作為に分けていない(準実験)。人数が少ない。特定の温泉のみ
Naito Y, et al.(2025)バリアをこわしたマウス温泉の水と水道水で比較(数日間)温泉の水で3日目のTEWLが少なく、フィラグリンが多く、炎症が抑えられたマウスの実験。特定の温泉の水のみ。人での確認はない
Moini Jazani A, et al.(2023)乾癬・アトピー性皮膚炎の人を対象とした22研究システマティックレビュー多くの研究で炎症の軽減や生活の質の向上の可能性研究の質にばらつき。健康な肌の乾燥を調べたものではない
Berardesca E, et al.(1995)10人洗浄成分の液を4℃・20℃・40℃で4日間あてて比較温度が高いほど肌への刺激とバリアのダメージが大きい少人数。温泉ではなく洗浄成分の実験
Chiang C, et al.(2009)アトピー性皮膚炎の子ども5人と健康な肌の5人入浴と保湿の4つの組み合わせを比較アトピー性皮膚炎の人では、入浴だけだと90分間の平均水分量が入浴前を下回ったとても少人数。家庭の入浴の想定
Danby SG, et al.(2018)健康な人とアトピー性皮膚炎の人80人硬水・軟水と洗浄成分で洗って比較硬水で洗浄成分が肌に多く残り、TEWLが増え刺激が起こりやすかった家庭の水の研究で、温泉の水ではない
Thune P, et al.(1988)乾燥肌の高齢者と対照グループ肌の水分量・pH・皮脂・TEWLを測定し、洗浄料を比較TEWLが高い人は、pHが高く、角層の水分と皮脂が少ない傾向古い研究。関係を見たもので、原因と結果を示したものではない
Angelova-Fischer I, et al.(2018)高齢者の肌pH4とpH5.8のクリームを4週間塗って比較pH4でバリアの回復が早まり、かさつきが減少温泉ではなくクリームの研究

「美肌の湯なら乾燥しない」は本当?誤解が生まれる背景は?

温泉の案内では、「美肌の湯」「美人の湯」といった言葉をよく見かけます。とくにアルカリ性の温泉は、入るとぬるぬる、つるつるした感触があるため、そう呼ばれることがあります。そのため、「美肌の湯なら乾燥しない」と考える方もいるかもしれません。

ただ、「つるつるする感触」と「上がったあとに肌がうるおっていること」は、別のことです。お湯の中で感じる手ざわりは、上がったあとの肌の水分量を直接示すものではありません。

ここからは、研究で直接確かめられたことではなく、研究をもとにした一つの見方としてお読みください。肌の表面は、ふつう弱い酸性に保たれています。1988年のノルウェーの研究では、乾燥肌の高齢者の肌を調べ、肌から逃げる水分の量が多い人ほど、肌の表面のpHが高く(アルカリ性に近く)、角層の水分や肌表面の皮脂が少ない傾向があったと報告しています。

参考:Thune P, et al. The water barrier function of the skin in relation to the water content of stratum corneum, pH and skin lipids. The effect of alkaline soap and syndet on dry skin in elderly, non-atopic patients. Acta Derm Venereol. 1988;68(4):277-283.

また、2018年のドイツの研究では、高齢者の肌にpH4(弱い酸性)とpH5.8のクリームを塗ってくらべたところ、pH4のクリームではバリアの回復が早まり、4週間続けるとバリアが強くなり、肌のかさつきも減っていました。pH5.8のクリームの効果は小さいものでした。著者らは、年齢を重ねた肌では肌表面のpHが上がることが、バリア機能の低下の大切な要因だとしています。

参考:Angelova-Fischer I, et al. Accelerated barrier recovery and enhancement of the barrier integrity and properties by topical application of a pH 4 vs. a pH 5·8 water-in-oil emulsion in aged skin. Br J Dermatol. 2018;179(2):471-477.

これらの研究から、肌の表面が弱い酸性に保たれていることは、肌のバリアにとって大切だと考えられます。そのため、アルカリ性の温泉に長く入ったあと、肌の表面の状態が変わり、乾燥を感じやすくなる可能性も考えられます。しかし、アルカリ性の温泉で肌が乾燥するかどうかを人で直接確かめた研究は、私たちが調べたかぎりでは見当たりませんでした。反対に、酸性の温泉やほかの泉質が乾燥しにくいと示した研究も見つかっていません。

「温泉は美肌に良い」「温泉は乾燥する」という正反対の声が出てくるのは、こうした事情があるためと考えられます。温泉の良さを実感した人の体験や、一部の研究結果が「温泉は肌に良い」という声につながり、一方で、熱いお湯や長湯、くり返しの洗浄で乾燥を感じた人の体験が「温泉は乾燥する」という声につながっているのでしょう。どちらも一面では本当ですが、泉質と乾燥のしやすさの関係については、今のところ一つの見解にとどまると理解しておくのがよいと思います。

温泉を楽しみながら乾燥を防ぐには?

温泉自体を避ける必要はありません。入り方と入浴後のケアを少し工夫するだけで、肌への負担を減らすことができると考えられます。ここでは、AADのすすめる乾燥肌のケアをもとに、温泉で実践しやすい形にしてご紹介します。

お湯の温度と入る時間はどうする?

AADは、乾燥肌の人の入浴は、ぬるめのお湯で5〜10分にとどめることをすすめています。

参考:American Academy of Dermatology. Dermatologists’ top tips for relieving dry skin.

温泉では、熱めの浴槽よりぬるめの浴槽を選ぶ、一度に長くつからず休けいをはさむ、何度も入る場合は回数をひかえめにする、といった工夫がおすすめです。「せっかくだから何度も」という気持ちもわかりますが、肌の乾燥が気になる方は、「1日に入る回数をしぼって、ゆっくり楽しむ」くらいがちょうどよいかもしれません。

体はどう洗う?

AADは、汚れや皮脂を落とせる量の洗浄料を使い、泡が厚く立つほどたくさん使わないこと、体をふくときは清潔なタオルでやさしくおさえることをすすめています。

参考:American Academy of Dermatology. Dermatologists’ top tips for relieving dry skin.

温泉では、入るたびに石けんで体を洗う必要はないと考えられます。一度洗ったら、あとはお湯で軽く流す程度にしましょう。先ほどの硬水の研究のように、洗浄成分が肌に残ると負担になりやすいため、洗ったあとはていねいにすすぐことも大切です。

入浴後はいつ保湿する?

AADは、シャワーやお風呂のあと、肌がまだしめっているうちに保湿剤を塗ることをすすめています。

参考:American Academy of Dermatology. Dermatologists’ top tips for relieving dry skin.

温泉から上がったら、脱衣所でタオルで軽くおさえたあと、すぐに保湿剤を塗りましょう。旅館のアメニティが肌に合うか心配な方は、ふだん使っている保湿剤を小さな容器に入れて持っていくと安心です。顔だけでなく、すね・ひじ・かかとなど、乾燥しやすい場所にも忘れずに塗りましょう。

どんな保湿剤を選ぶとよい?

AADは、軟膏やクリームはローションより肌にうるおいを与え、効果的だとしています。そして、グリセリン、ヒアルロン酸、乳酸、ワセリン、シアバター、ホホバオイル、ジメチコン、ラノリン、ミネラルオイルなどをふくむクリームや軟膏を選ぶこと、「無香料」と表示された製品を使うことをすすめています。

参考:American Academy of Dermatology. Dermatologists’ top tips for relieving dry skin.

旅館の部屋の乾燥にも気をつける?

冬の温泉旅館の部屋は、暖房で空気が乾燥しやすいことがあります。AADは、加湿器で部屋の湿度を上げることをすすめています。

参考:American Academy of Dermatology. Dermatologists’ top tips for relieving dry skin.

加湿器がない場合は、ぬれたタオルを部屋に干すといった工夫も考えられます。寝る前にもう一度保湿剤を塗っておくと、翌朝のつっぱり感がやわらぐことが期待できます。

肌が荒れたときはどうする?

温泉に入ったあとに、赤み、ヒリヒリ感、強いかゆみなどが出た場合は、それ以上入るのをひかえ、真水やぬるま湯でやさしく流して、刺激の少ない保湿剤を塗りましょう。症状が続く場合は、皮膚科で相談してください。アトピー性皮膚炎など肌の病気がある方は、温泉に入る前に医師に相談しておくと安心です。

実践要約表:温泉で乾燥を防ぐケア

ケアやり方の目安期待できること根拠の強さ・注意点
お湯の温度と時間ぬるめの浴槽を選び、1回5〜10分を目安に。休けいをはさむ熱いお湯・長湯による肌の負担を減らすAADの推奨。温度と刺激の関係は少人数の研究あり(温泉での研究ではない)
入る回数1日に何度も入る場合は回数をしぼるお湯にふれる時間の合計を減らす回数と乾燥の関係を温泉で直接調べた研究は見当たらない(一般的な考え方)
体の洗い方石けんで洗うのは1回。泡立てすぎず、よくすすぐ皮脂の取りすぎや洗浄成分の残りを防ぐAADの推奨。硬水と洗浄成分の研究は家庭の水が対象
体のふき方清潔なタオルでこすらず、やさしくおさえる摩擦による肌への負担を減らすAADの推奨
上がってすぐの保湿肌がしめっているうちに、顔・すね・ひじ・かかとまで入浴で失われやすい水分を補うAADの推奨。少人数の研究で、保湿なしの入浴は水分量が下がった
保湿剤の選び方クリームや軟膏。グリセリン・ワセリン・ヒアルロン酸など。無香料うるおいを保ちやすくするAADの推奨。弱酸性のクリームでバリア回復が早まった研究あり(高齢者)
部屋の加湿加湿器、なければぬれタオルを干す。寝る前にも保湿寝ている間の乾燥を防ぐ加湿はAADの推奨。ぬれタオルは一般的な工夫
肌が荒れたとき入浴をひかえ、真水で流して保湿。続けば皮膚科へ刺激を広げない一般的な対処法。肌の病気がある方は事前に医師に相談

ツバメの巣は肌のうるおいを内側から支える?

ここまでお伝えしたとおり、温泉を楽しみながら乾燥を防ぐ基本は、入り方の工夫と入浴後の保湿です。そのうえで、食生活など体の内側からのケアにも関心のある方に向けて、補足として食用ツバメの巣の研究をご紹介します。

温泉とツバメの巣の組み合わせを調べた研究は、まだありません。ただ、ツバメの巣は、肌のうるおいやシワについて人を対象にした研究が報告されている食材です。

人を対象にした研究は?

2022年の韓国の研究では、目元にシワのある40〜60歳の女性を対象に、ツバメの巣の抽出物(1日100mg)またはプラセボ(見た目が同じで成分をふくまないもの)を12週間とってもらう、ランダム化二重盲検試験が行われました。105人が登録し、86人(各グループ43人)が解析されました。その結果、ツバメの巣のグループでは、目尻のシワの指標がプラセボのグループとくらべて改善していました。一方で、肌の水分量はプラセボのグループと有意な差がありませんでした。重大な副作用は報告されていません。

参考:Kim HM, et al. Anti-Wrinkle Efficacy of Edible Bird’s Nest Extract: A Randomized, Double-Blind, Placebo-Controlled, Comparative Study. Front Pharmacol. 2022;13:843469.

また、2026年に発表された研究では、成人を対象に、ツバメの巣を90日間とるグループととらないグループをくらべたところ、ツバメの巣のグループで角層の水分量、肌の弾力、つやが改善したと報告されています。同じ論文の中で、8か月間のマウスの実験では、コラーゲンに関わる指標やヒアルロン酸が増え、肌から逃げる水分が抑えられたことも報告されていますが、これは人ではなくマウスでの結果です。

参考:Zhang W, et al. Dietary edible bird’s nest improves skin hydration by upregulating EGFR-AQP5 pathway. J Funct Foods. 2026;140:107266.

この人の研究は、プラセボを使っておらず(評価する人だけが、どちらのグループか知らない方法)、人数も限られています。また、ツバメの巣に関わる企業から資金提供を受けています。結果は参考の一つとして受け止めてください。

肌のバリアに関わる基礎研究は?

2021年の研究では、人の肌の細胞(培養したケラチノサイト)に、ツバメの巣のエキスや酵素で分解したものを加えたところ、角層のバリア機能に関わる「フィラグリン」と「フィラグリン2」というたんぱく質が大きく増えていました。フィラグリンは、先ほどの温泉の水のマウスの研究でも増えていたたんぱく質です。

参考:Lai QWS, et al. Edible Bird’s Nest, an Asian Health Food Supplement, Possesses Moisturizing Effect by Regulating Expression of Filaggrin in Skin Keratinocyte. Front Pharmacol. 2021;12:685982.

また、2021年の別の研究では、紫外線(UVB)を当てた毛のないマウスと人の肌の細胞で、規格をそろえたツバメの巣のエキスを調べたところ、ヒアルロン酸をつくる働きやセラミドをつくる酵素の働きが高まり、肌の水分量が増えていました。

参考:Kim OK, et al. Standardized Edible Bird’s Nest Extract Prevents UVB Irradiation-Mediated Oxidative Stress and Photoaging in the Skin. Antioxidants (Basel). 2021;10(9):1452.

これらは細胞やマウスでの研究で、人が食べたときに同じことが起こると確かめたものではありません。また、ツバメの巣の主要成分の一つである「シアル酸」が、人でシワやうるおいの変化の原因成分だと示されたわけでもありません。ツバメの巣は、入浴後の保湿などの外側からのケアの代わりになるものではありませんが、外側からのケアに加えて、内側からも肌のうるおいをサポートしたい方にとって、研究が進められている食材の一つといえます。

ツバメの巣ゼリーを続けている方の声

50代・Nさん

10日ほどたったころからなんとなく肌の調子が良いカンジが…
乾燥が気にならなくなり化粧のりが良くなってきました。
(中略)
“乾燥する季節にすごいです! 肌のキメも整ってます! 何かされてるんですか?”と美容部員さん。

40代・Wさん

摂取を始めて2、3日後、肌がしっとりしていることを実感しました。

※個人の感想です。すべての方に同じ変化や実感が生じることを示すものではありません。

温泉のあとの保湿など、外側からのケアを続けながら、内側からのケアも取り入れてみたいと感じた方は、商品の詳しい内容をこちらからご覧いただけます。

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まとめ:温泉に入ると肌は乾燥する?

温泉に入ること自体が、必ず肌を乾燥させるわけではありません。熱いお湯への長湯、何度もくり返す入浴と洗浄、入浴後に保湿をしないことが、乾燥の原因になりやすいと考えられています。40〜64歳の女性が16週間、2週間に1回温泉に入った研究では、肌の水分量が高まったという報告もあります。泉質ごとの乾燥のしやすさを人でくらべた研究は見当たらないため、どの泉質でも「ぬるめのお湯で長湯をひかえる」「体を洗うのは1回にしてよくすすぐ」「上がったらすぐ保湿する」ことが基本です。40代は皮脂が減って乾燥しやすくなる年代だからこそ、こうした工夫で、温泉を楽しみながら肌のうるおいを守っていきましょう。

よくあるご質問(FAQ)

Q1. 温泉に入ると肌は乾燥しますか?

A. 入り方によっては乾燥しやすくなります。米国皮膚科学会は、長い時間の熱いシャワーは肌を乾燥させることがあるとし、乾燥肌の人にはぬるめのお湯で5〜10分の入浴をすすめています。温泉でも、熱い浴槽での長湯や何度もくり返し入ることはひかえめにし、上がったらすぐに保湿しましょう。
参考:American Academy of Dermatology. Dermatologists’ top tips for relieving dry skin.
2026/10/27 乾燥肌・シワお悩み解決 中西 政文

Q2. 温泉は肌のうるおいに良いのですか?

A. 良い影響があったという研究があります。韓国の40〜64歳の女性58人の研究では、2週間に1回・20分の温泉入浴を16週間続けたグループで、肌の水分量が高まり、肌から逃げる水分が減っていました。ただし無作為に分けた研究ではなく、特定の温泉での結果です。
参考:Yu H, et al. Effects of repeated balneotherapy on skin hydration and psychophysiological stress: findings from a 16-week korean spa trial. Int J Biometeorol. 2025;69(12):3479-3485.
2026/10/27 乾燥肌・シワお悩み解決 中西 政文

Q3. 泉質によって肌の乾燥のしやすさは違いますか?

A. 違う可能性はありますが、泉質ごとに人の肌の乾燥をくらべた研究は見当たりません。乾燥肌の高齢者では、肌表面のpHが高い人ほど水分が逃げやすい傾向があったという研究はあります。どの泉質でも、上がってすぐの保湿を心がけましょう。
参考:Thune P, et al. The water barrier function of the skin in relation to the water content of stratum corneum, pH and skin lipids. Acta Derm Venereol. 1988;68(4):277-283.
2026/10/27 乾燥肌・シワお悩み解決 中西 政文

Q4. 温泉から上がったら、いつ保湿すればよいですか?

A. 上がってすぐ、肌がまだしめっているうちがおすすめです。米国皮膚科学会もそうすすめています。アトピー性皮膚炎の子どもなど10人の小さな研究では、入浴だけで保湿しないと、アトピー性皮膚炎の人の肌の水分量が入浴前を下回っていました。
参考:Chiang C, Eichenfield LF. Quantitative assessment of combination bathing and moisturizing regimens on skin hydration in atopic dermatitis. Pediatr Dermatol. 2009;26(3):273-278.
2026/10/27 乾燥肌・シワお悩み解決 中西 政文

Q5. ツバメの巣は肌のうるおいに役立ちますか?

A. 肌のうるおいについて研究が進められている食材です。成人が90日間とった研究で角層の水分量の改善が報告されていますが、プラセボを使っていない小規模な研究です。一方、40〜60歳の女性の12週間の研究では、肌の水分量にプラセボとの差はありませんでした。保湿の代わりではなく内側からのサポートとして考えましょう。
参考:Zhang W, et al. Dietary edible bird’s nest improves skin hydration by upregulating EGFR-AQP5 pathway. J Funct Foods. 2026;140:107266./Kim HM, et al. Front Pharmacol. 2022;13:843469.
2026/10/27 乾燥肌・シワお悩み解決 中西 政文

※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、医療上の診断・治療を目的とするものではありません。肌に赤み・かゆみ・痛みなどの症状がある場合や、肌の病気で治療中の方は、皮膚科医にご相談ください。ツバメの巣ゼリーは食品であり、病気の治療や予防を目的とするものではありません。

著者情報

中西 政文(なかにし まさふみ)
乾燥肌・シワ研究チーム 代表
ツバメの巣研究所 所長
ATHENA株式会社 代表取締役(HESTIAP 代表)

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